公式サポートボット制作のお話

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こんにちは!IFROでシナリオの設計制作をしている松本です。

今回、IFRO公式キャラクターが公式サイトのサポートボットとして降臨したので、その制作に関するお話です。
このお話が、皆様のシナリオ作成に少しでも役に立てればと思っています。

2020年2月、代表の美馬より「そろそろ公式サイトにボットを設置しようと思ってる」、「キャラクターはコレ!」と画像が1枚送られて来て、制作を担当することになりました。

名前は「イプロン」

イプロンは、サイトトップのメイン画像(この記事のトップにもある画像)に静かに佇んでいるロボットの方のやつです。(人の方は「IFRO イフ郎」というらしいw)
こ、この画像だけで・・・?!という思いもありましたが、逆に完全に任せてくれてる気がしたので好きなようにやろうと制作に取り掛かりました。

画像2

キャラクターはどうしようか

今まで、このロボットの存在には気付いていたものの、名前も知らないし、なにも聞いた事がなかったので、取り掛かる前にキャラクターはどうしようかと悩みました。

・・・

考えても思いつかなかったので、「とりあえず普通でいいや。自分がロボットになったら・・・」と自分自身の分身みたいなイメージで進めることにしました。
IFROはプロパティという機能を使って発話部分を作っておく事で「もっとかわいい話し方にしたい」「もっと特徴のある話し方にしたい」と思った時にあとからでもすぐに変更をすることが出来るのです。

プロパティとは?
スキルに紐づいている変数の事です。
ボットを提供する企業やスキルごとに変わる言葉の部分などをプロパティに設定しておくことで効果を発揮します。
このプロパティをうまく使うことで、少し複雑なものも作りやすくなったりするのでIFROをご利用の際は、是非活用してみてください。

IFROのプロジェクト名は「I’m イプロン」!
シナリオを作るときは、自分が利用者とやりとりしているイメージをしながら作っていきます。なので、プロジェクト名から自己暗示をかけました。
適当そうに感じますが、適当ではないです!だって、多少悩んだし、完全に任せられてるんだもの。

どんな機能を作るか

キャラクターは一旦決まったので、設計をしていくのですがIFROのプロジェクト画面自体がフロー図のような見た目になっている為、いつもは会話の開始から想像しつつ、プロジェクト画面にポンポンとモジュールと呼ばれる箱を置いていきます。

モジュールとは?
各機能を実現する為のもので、例えば「発話」をしたいときは「発話モジュール」を使います。また、利用者様の発言を待つ場合は「聞き取りモジュール」を使う、といったようなボットの一つ一つの行動を指定していくものになります。
現在、LINE専用のモジュールを含めて17種類のモジュールが用意されています。

しかし、今回は「I’m イプロン」。
私はイプロン = 自分がやりたい事がやれる = ありすぎる。

なので、一旦スプレッドシートにやりたいことを書き出して整理することにしました。
最初に思い浮かんだ8個がこれ!

・ゲームをしながらIFROを学ぶ
・業界最安値をアピールする料金プラン紹介
・超なんでも反応する雑談
・進化するQ&A
・いろんな外部連携ツールを使った何か
・気軽に出来るバグ報告
・自慢出来る事例紹介
・喋る広告

項目だけ見るとサポートボットとしては結構ありきたりなものがほとんどですが、よく見かけるものより、なんか心地よく使ってもらえるようなものを作りたいと思いました。
ただ、たくさんあり過ぎて一度に目に入る情報が多いと「どれを使えばいいのか」と戸惑いが発生するケースも出てくると思ったので、自分がサポートを受けるなら・・・と使いたい機能だけピックアップしていきます。
それで絞って、最終的に残ったものがこれ。

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【Q&A】
やっぱりサポートを受けるきっかけって、何かわからない事があるケースがほとんどだと思ったので、質問出来なきゃ使う価値が半分以下になるんじゃないかと思い、これは必須にしました。
サポートを受ける時、オペレータが応答してくれるのが一番安心感があります。
これって自分がした質問の意図を理解してくれるからだと思うのです。
かと言ってオペレーターがすべて対応していたらチャットボットの意味がありません。人工知能で応答すると言っても学習データがなければそれも無理だしコストもかかる。
なので選択肢で用意した「よくある質問」とは別に、利用者様が入力した質問文章をスプレッドシートにログをとり、(最初は大変ですが)なるべく24時間以内にスプレッドシートに回答を入力する事で翌日には回答出来る様になる進化するQ&Aにすることにしました。

【サンプル紹介】
実際に使ってるユーザー様のボットを見てみたり、やりたい事のサンプルをその場ですぐに試せたら完成をイメージしやすいんじゃないかと思いました。
テンプレート数も自社調べで業界一のはずなので、ここは是非惜しみなく見せたいと思いました。
ストアに公開しているこれまで作ったテンプレートから厳選していくつかジャンル別に挙げていきます。
また、IFROをご利用いただいてるユーザー様の実際に稼働しているチャットボットへの導線を作る事で、より具体的にイメージしやすくなるようにしました。

【料金プラン】
こういうサービスってプランが複数ある場合、自分がどれを使えばいいのかわからないですよね?単純に考えたら一番料金が高い方が一番いいのかなとは思いますが、極力安く使いたい。
なので、ユーザー様にとって最適な料金プランを教えてくれるものがあったらいいなと思いました。
自分にあったプランを会話形式で教えてくれるものにします。
質問自体は実際にプラン表に書いてあることばかりですが、質問形式にすることによってお客様がご自身の環境を頭の中で整理しつつ、最適なプランへと導いていきます。
また、コスト的にもベストな運用していける様、運用開始後にコストを抑える為のちょっとした裏技的なものを紹介するといったことも行えるようにしました。

【雑談】
機能としては上記の3つがあればサポートとしては稼働出来るかなと思ったのですが、面白味が全くないなと思ったので、上記の以外のところで何か喋りかけたら多少反応出来るようにもしたいなと思い、これも追加することにしました。
Q&Aと同様、反応出来なかった場合でも追加できるようにログを取っていきます。
投げかけられたメッセージが多い順に追加で組み込んで行こうかなと思っています。

ストアとは?
IFROのユーザー様同士でテンプレートをシェア出来る機能です。
ご自身で作られたテンプレートをストアに公開することで別のユーザー様がテンプレートを利用することが出来る様になります。
現在は全てのテンプレートが無料で利用可能です。
テンプレートとは?
ボットとして完成した状態のプロジェクトです。
公式から提供しているテンプレートの場合、用意されているプロパティに質問が記載されています。その質問に回答することでユーザー様にあったボットを最短3分で作成することが出来ます。
是非、活用してみてください!

どうしたら心地良く使ってもらえるか

質問回数
今回、プラン診断は質問と応答のやり取りが多く発生します。質問が多くなればなるほどやり取りがめんどくさいですよね。

自分がプラン診断をやろうと思った時、何度も診断してどういう環境なら安いプランで運用出来るかを探ったりします。なので、極力同じ質問には答えたくない!
そこで、モジュールの一つにある記憶保存モジュール記憶出力モジュールを上手く使うことにしました。これで一度聞いた内容は確認するだけにして、質問を減らすことを実現しました。
これで何度も診断することが出来、どこを変えればさらにリーズナブルなプランに変えることが出来るのか、お客様の環境を変えるきっかけにもなるのではないかと思っています。

もし、お客様の環境を変えることが出来るのであればお客様にとって、より利用価値のあるサービスにすることが出来ます。

記憶保存モジュール・記憶出力モジュールとは?
ユーザー毎に聞き取った内容をIFRO側で保持する為のモジュールです。
今回のケースでは、該当の記憶部分を質問する前に、該当記憶を出力して、初期値(まだ質問に答えてない状態)ではなかったら「確認のフローに飛ぶ」ということを行って質問数を減らしています。

通知
利用者様が質問をしてイプロンが上手く答えられない場合、極力24時間以内に答えられる様に質問と回答をアップデートしていくつもりではありますが、利用者様によっては「なるべく早く回答が欲しい」といった場合もあると思います。
その為、イプロンから「質問に対する回答を希望しますか?」と聞く様に実装しました。これに「はい」と答えてメールアドレスをイプロンに伝えるとWebhookモジュールを使い、弊社にイプロンから通知が届きます。
この通知を受け取ることで、こちらからなるべく早く回答することが出来る様になります。

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外部サービスとの連携を上手く活用することで、利用者様にも安心を届けられるサービスに出来るのではないかと思っています。

Webhookモジュールとは?
外部サービスと連携する為の機能です。
連携するサービスの知識が多少必要にはなりますが、これを使うことでIFROの機能を大幅に拡張することが出来ます。

余った時間でより良いサービスに

最終的にイプロンは設計〜実装で約3日弱くらいの稼働で製作することが出来ました。
IFROを使うことでプログラムを書く必要もなく、コストを抑えて更に短時間でボットを作ることが可能になります。

余った時間は作成したボットをより良くする為に考える時間に充てても良いと思いますし、他の仕事の時間に充てることが出来ます。
利用者様への対応だけでなく、ボットを制作する側も省力化出来るのがIFROの強みですね!

多くのお客様がIFROのことを知って、利用していただけるといいな〜と思っています。

最後に

見たいサンプルがサンプル紹介になかった場合、選択肢が表示されている状態でテキスト入力してみてください。通知などは飛びませんが、こちらもログをとる様にしていますので、良さそうなサンプルがありましたらイプロンに追加させて頂こうと思います。

Q&A同様、プラン診断に関してもお客様がご希望の場合、イプロンから私たちに通知が送られますので、プランについてもっと聞きたいと思って頂けたらコチラからメールでご連絡させて頂くこともできますので、是非お気軽にイプロンと話してみてくださいね!

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乱文に最後までお付き合い下さりありがとうございました。

良い IFRO LIFEを!


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