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エッセンシャルワーカーの課題を考える部 活動報告(第1回)

皆さん、こんにちは! ifLinkオープンコミュニティ会員の濱@ISEです。
今回は、エッセンシャルワーカーの課題を考える部の本活動第1回として、フリーディスカッションを実施したのでその内容を(僕のMTGメモベースで)まとめてみたいと思います。

テーマ

健康で楽しい生活を営むうえで、「今日できることを明日もできるように」をキーワードに「あったらいいな/できたらいいな」を考える。
課題を抽出するためのフリーディスカッションとして、在宅・在所介護の経験や、高齢者・被介護者のサポート経験などを参加メンバーにお話しいただきました。

経験談①

ISEが部の主催ということで、まずは僕が口火を切らせていただきました。

僕の実家では、認知症の祖母と、母が同居している時期がありました。
普段の生活では、祖母は1階、母は2階を生活スペースとしていたのですが、水回り(とくに排泄・風呂)で床を水浸しにしてしまうことがけっこうあったようです。
これがなにかというと、濡れた床で転倒するリスクがある、ということです。
認知症で正しく状況を認識できていない祖母と、ひざの悪い母、介護される側にも、介護する側にも負担のかかる状況だったのだと思います。
最終的には、施設に入所してもらうことになったのですが、本人と家族、どうあったら幸せだったのだろうか、と思うことがありました。

ご意見①

僕の話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

  • 介護者・被介護者ともに負担が大きかったのであれば、もっと早い段階で施設への入所を検討してもよかったのではないか。

  • 同じく認知症の家族を抱えていたときに、認知症が進んだ(本人が認めない)状況だと、本人にどう伝えらたらよいか、悩んでいた。

  • ケースバイケースなので、状況に合わせて柔軟に対応できる仕組みがあるといいのかもしれない。

  • そもそも認知症にならない(進行しないようにする)ためにはどうすればよいのか。

などなど。
注意しないといけないこととして、介護者が楽になることと被介護者が幸せになることは別であることを忘れないようにしたいところ。

ご意見・感想をいただく中で、聞いていて「なるほど」と思ったことがあったので取り上げたいと思います。

「そもそも認知症にならない(進行しないようにする)ためにはどうすればよいのか」
あるメンバーのお話しでは、足腰が弱っても回復していくケースがある、とのこと。
千葉県八千代市にある某デイサービスでは、ゲーム(というかカジノに近い仕組み)を導入することで、遊ぶ(ゲームをする、会話する)ために動くことが改善の可能性につながるという取り組みをしているとのことでした。

認知症は、引きこもってしまい、外部とのコミュニケーションが減ると一気に進行するイメージがあります。
では、歩く・社会とのつながりがあることで認知症の進行を押さえることができるのではないか。
施設に入所すると、外部との交流がなくなるし、けがを恐れて外に出なくなる。
であれば、どうしたら外に出たがるか、コミュニケーションをとりたがるか。

こう考えたときに、利用者がデイサービスに行くことが楽しみになると、よいのでしょうね。
この話には、なるほど、と思わされました。
施設がマイナスではなくプラスに作用するように考えているのですね。

経験談②

別のメンバーさんからの体験談です。

認知症(本人は認めない)の義母は、医者に行かない・救急車に乗らない(うまくいかない)ような状態でした。
田舎で車がないと生活できないようなところだったこともあり、一緒に動く義父がいなくなってから進行しました。
外に出る、人とつながることの重要性を感じました。

エッセンシャルワーカー部部長

このメンバーさんは、ifLinkの「Link」は人とのつながりという意味では大切なキーワードだとも言っていました。
なるほど、ifLinkの「Link」は、会員(企業・モジュール)のつながりだけではなく、もっとミクロな視点で参加している人のつながりの意味もあるのか。

ご意見②

この話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

・ifLinkを通じで、社会とのつながりを作る。
・例えば(独居老人の)知恵を若い人に伝える、社会に貢献できる、コミュニケーションができることで認知症を抑えることができるのではないか。
・コミュニティを通じて、活躍する場を提供するというのもあり。

前述の八千代市のお話しをしてくださったメンバーさんが、別の事例として千葉・稲毛のシニアタウンのお話をしてくださいました。
おそらく↓のことじゃないかな。

シニアタウンだから、というわけではないけど、メンバーからも意見が出てきました。

  • 治る(改善する)ということを知らないと、認知症と言われるとモチベーションが下がる。

  • 知っていると、自分にも可能性があるとモチベーションが上がってよくなる。

  • 周りから頼られていると実感させることができるとよいのではないか。

  • スマホより大きな画面、外にデジタルサイネージとか大きな画面があるといいかも。

部活のフィールドワークで、シニアタウンに行ってみるのもいいかもね。

体験談③

今度は、僕から鉄道系メンバーに、車いす利用客のサポートで何かお話をできないか、と振ってみました。

(電車の乗降など)車いすのサポートは、利用者から電話があって、対応することが多いです。
連絡がない場合でも、気づけばサポートしています。
車いすのかたは気づくけど、白杖の方は自力で対応していることが多いですね。
定点カメラで検出することを試したこともありますが、カメラの精度・導入コストがネックでうまくいかなかったです。

鉄道系メンバーさん

昨今話題(?)のAIカメラとかありますけど、やはり精度の問題があるんですね。
エンジニアとしての僕も、こっちの案件でカメラの調整には苦労したことが。。。(あー、聞きたくない(>_<))

ご意見③

この話を受けて、参加メンバーから意見・感想を述べてもらいました。
以下、抜粋です。

  • コストと性能のトレードオフになってしまうのか。
    もう少し抽象度を上げて、別の方法がないか、コストを下げられないか、見えてくるとPOCの案が見えてくるかもしれない。
    駅構内のトイレットペーパーの交換監視:機器を導入してもバッテリー交換どうするのか、課題が残った。

  • ビーコン、障害者手帳にRFID仕込んで改札で読み取るとか。
    カメラではなく、通常の利用経路の中に組み込まれていると、違和感なく運用できるのではないか。
    子どもの見守りとか、運用までいっていないのはなぜか(収益化できないとか)

  • 対象がどういった状態なのか(車いす、ペルソナなど)の仮説があると、改善案が出てくるのではないか。

こちらは、実際の取り組みの話もあり、課題があることも見えているので、もう少し絞り込むと話が進むのではないか、ということでした。
サービスを運営する企業側としては無償提供することが難しいので、いかにして収益化するか、というのも考えないといけないのですね。

全然まとまっていないけどまとめ

いろいろ意見を交わしたところ、参加メンバーそれぞれがいろいろと思うところがあったかなと思います。

社会・外に出ていくための仕組みも大事だけど、もっと単純に自宅でも褒めてもらえる、何か活動を促進するような仕組みもありではないか。
身近なところで、簡単に褒めて褒められる仕組みが作れると、前向きに生きていけるのではないか。
被介護者・高齢者に共通して、「孤独」があるのではないか。
障害が当たり前の方々に対してただ褒めることがプラスになるかはわからないが、孤独(理解を得られない)は感じていたのではないか。
「孤独」を解決するためのコミュニケーションとして、シンプルに褒める/感謝する・褒められる/感謝されると、モチベーションにもつながる。
世代をまたいで、時間的な余裕のある人(リタイア組・高齢者とか)と余裕のない人(若い人・子育て世代)をつないでお互いにできることをやる。

時間や能力など、「お金」以外で人とのつながりをもつ社会ができるといいですね。

今回は課題抽出のための意見交換を主としたフリーディスカッションでした。
次回MTGでは、もう一度(今回とは別のメンバーから)お話を聞き、フリーディスカッションをしたいと思います。


ifLinkオープンコミュニティについて

一般社団法人ifLinkオープンコミュニティは、さまざまな企業・団体に所属する人々が、その垣根を超えてオープンに交流しながら「誰もがカンタンにIoTを使える世界」の実現をめざすコミュニティです。
2020年3月2日に複数企業により設立され、現在100社以上の企業や学校が参加し、IoT機器のifLink規格への対応やIoTソリューションの試作、アイデア発想、マーケティングなどを行っています。
※ifLinkは、東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標です。

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