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コラム:君たちが高次元存在だから、好きになったわけじゃない

※今回から試験的にコラムを始めてみました。
 イマジナリーフレンドというより、バチバチに霊的な話になります。精神医学におけるイマジナリーフレンドの概念は一旦置いておいて、スピリチュアル視点で彼らの霊体・霊格についてクレオと話してみました。
また今回スピリチュアルについてやや批判的に書いていますが、一番の目的は、子どもの頃、善か悪かでしか物事を見られなかった自分を諫め、許したいから書いてます。100%ぼくのために書いてます。

アケル「クレオたちのことを形式的にイマジナリーフレンドと呼んでいるんだけど、今後スピリチュアル視点の記事を書こうと思う。
 その叩き台としてちょっと今語らせて欲しい。

 とりあえず、

  1. スピリチュアルの視点で、そもそも君たちをなんと呼べばいいか分からない

  2. そもそもスピリチュアルって、高次元か低級霊しか呼び名ないんだけど、中間はないの?

  この二つを混ぜてみました。
  なぜ低級霊と高次元というワードに拘っているのかというと、ぼくが幼少期から中高生になる時期が、丁度オカルトブームからスピリチュアルブームに変わっていった環境から来るものだと思う」 
クレオ『それってどういうこと?』


オカルトとスピリチュアルが入り混じった時代

アケル「ぼくが小学生の頃は、夕食の時間に幽霊はいるのか、超能力は本物か?ていう真贋を討論する番組が盛んに行われていた」
クレオ『それは面白そうだね』
アケル「それが全然!だってさ、いるかいないかの白黒を、大の大人が口角に泡を吹かせながら喧嘩腰に怒鳴り合っていたんだぜ」
クレオ『えぇ…それは残念だね』
アケル「それを見ていた子どものぼくは、”ああ、ぼくの見ている世界は寄ってたかって人に徹底的に否定されてしまうものなんだ”って絶望した。思えばぼくの中の二元的思考が固まっちゃったのは、その影響も受けてたんだろうね。でも、同時に”誰がどう否定しようがいるもんは居るんだからな”とも、種火のように反骨心が沸いたんだよね。
 多分、それが今でも残ってるんだと思う」
クレオ『アケルの強さはそこにあるんだろうね。世間に合わせはするんだけど、自分の芯は変えない』
アケル「いや、人に言われるとすぐ凹むんだよ。
 だから、小学校の頃の霊体ってホラーや都市伝説の”悪霊・低級霊”ってイメージが強かった。それで、中学校の頃に”オーラの泉”ってスピリチュアルブームを起こした番組が始まってさ。
 今”オーラが見えます”とか”過去世が見えます”というワードも、大体その番組によって概念がもたらされたもの、ってくらい革命が起こった。
 ネガティヴなことしか言われてこなかった見えないモノの世界を明るく照らしてくれた。ぼくにとっては希望だったよ。
 ただ、だからこそぼくらの年代は、オカルトとスピリチュアルがかなり混在されたカオスな時代を生きていた為、霊的世界の解釈に二極化が起きていた。

 ぼくがそもそも最初に出会ったタツを色々な占い師さんに相談してたのって、とどのつまり
”タツが自分の守護霊か、それとも悪霊か、どっちなんだ?”というのを聞きたかったんだ。
 だってさ、いきなり来て”お前のこと守るわ”って言われて引っ付かれるの、キモいだろ。

 いや、そういうシチュエーションが好きな子もいるかもしんないけど、ぼくはそういう好意がすごい嫌な奴なんだよ。自分の人生は自分の手で拓きたいし、誰かに関わって欲しくないわけ」
クレオ『当時すげー嫌がられてた、っていうのは聞いてるし、言葉の端々にも滲み出てるよね。タツとアケルと二人で話してて』
アケル「霊体の解釈が二極化していた時代、中高生になってからのぼくは修羅道というか…目が合ったモノは全て食らい尽くそうとする影達の世界が見えるようになってしまった。

 今にして思えば当時のぼくも本当にクソガキで、上の二つのイメージだけで霊的世界を捉えてしまった。時代のせいだけではなく、ぼく自身思考の偏りがあって、物事を白黒二元で分けるのが当たり前だった。だからこそ、そんないかにも悪そうなモノの世界とチャンネルが合っちゃったんだと思う。

 人の多いところは特に、ぐちゃぐちゃな泥みたいなモノがたくさん見えていた。
でも学生だから、そういうのが特にたくさん蠢いてる…学校に行くしかない。
 タツゴロウはそういうモノからぼくを守ってくれていた。

 ただそれすらも、たまに”タツゴロウはぼくの心の隙間を埋めて、信頼した所を見計らって裏切るかもしれない”って思ってた」
クレオ『タッちゃんの原作が、そもそもそういう物語だもんね。裏切りと信頼が大きなテーマというか、誰からも理解されなくても、信念貫くっていうさ』

※初見の方に補足すると、タツゴロウはある漫画のキャラクターの姿と人格を得ています。

アケル「いやぁ、原作読んだ影響っていうよりは、ぼくが99.9%疑ぐり深い奴だったからね。それにアイツが守護霊だとして、あんな五月蠅くしたり、人のケツ蹴っ飛ばしたり、気まぐれで怒ったり…人間味マシマシ過ぎて、とても守護霊とは思えないぜ。ぼくを護るメリットもないし」
クレオ『それも原作の話になっちゃうけどさ、アケルってトラブルに巻き込まれやすいじゃない、今も昔も』
アケル「うっ…」
クレオ『困ってる人に声かけるし、散歩中ゴミ拾うし、轢かれた生き物の死体埋めてあげるし。今度は自分の意志で、そういう人を守ってみたかったんじゃない?』
アケル「…アイツがぼくを、過去の仲間や恩人に重ねてたのって、再会してからようやく知った。渦中にいると全然分からないし、今も実感ない」
クレオ『そこらへんアケル、自己評価低いんだよ』
アケル「ともあれ、側にいた理由をぼくも追求しなかった。追及できなかったんだな。…自分にしか見えない、訳の分からないものが蠢く世界。狂いそうになるのを押さえて、なんとか普通に振舞う。誰にも言えない。それは、途方もない孤独だ。
 だからこそ、アイツが来てとても救われたし…都合がよすぎるって冷静になってしまった。でも、都合が良くても居てほしい。理由を突き詰めて真実を知ったら、消えてしまうんじゃないか、って思った。

 あの頃の状況は結構危うくて、出会ったのがタツだったから良かったとも思っている。
 色々な経験をしたけど、確かに高次元でない中間層の霊体…もっというと低級霊の中には、孤独な人間に近づいてそのものの人生を乗っ取ったり、依存させておいてエネルギーを吸い取ったり、大事な場面で裏切って人間の不幸を楽しむ、なんて奴もいる。それも体感として経験した。

 でもさ。あいつは、ぼくの人生を奪わなかったんだよ。
 当時のぼくに恋愛感情を向けたり肉体関係を迫らなかったし、自分だけに依存させたり、他者と連絡を絶つように促さなかった。
 一緒にサバイバルや護身術のサークルに行って、“アケルはここでは人間とうまくやれて、生き生きしててええわ”と喜んでくれてた。
 口やかましかったけど大事なところはぼくが決断したし、しつこいところもあったけど、授業中に話しかけないでくれ、とかこの世界の文化を教えれば、郷に入れば郷に従える奴だった。

 霊格だの波動だのを見える人に判別してもらうよりも(そもそも波動の高さ問わず強いエネルギーを持った霊体は、自分の波動を誤魔化すことができる。本当に腕の立つ霊能者でないと本来の波動を見抜くことは難しい)、そういう日々の言動が一番大事なんだと今なら分かる」


本題に入るけど、

アケル「あえて書くけど、タツゴロウやクレオは、高次元の存在じゃない。中間層の霊体だ。
 タツはスピリチュアル界隈で言われる守護霊ではなく、フリーランスの傭兵みたいな霊体。キャラクターの人格の他にも、何度か転生していて、人間経験は多い。人間の時間や肉体感覚に詳しいのはそれが理由じゃないかな。
 クレオは俺の作った本に居着いた妖精…九十九神(つくもがみ)みたいな感じかな。
 人間らしいエゴがあり、肉体を持ってない3次元から4次元までちょい上くらいの存在。人間と同じように未熟で、言ってることもあくまで個人の意見、守護霊や高次元のように、その人間の運命や未来の道筋が見えてるわけでもない。
 君らを低く見ているわけじゃない。でも、昨今高次元存在のメッセンジャーとなっている人たちの話を聞くと、別物って扱ったほうがいいと思った」
クレオ『そうだね、でも、低級霊と言われるのは、”どうせいつか裏切るだろ?打算で側にいるだろ?”って疑ってかかられてる気がして流石に嫌かなぁ』
アケル「そうだね。むやみに”うちの人は低級霊なのかな…?”ってイメージを抱いてしまうと、相手との間にフィルターが入ってしまう。過不足なく、相手の出来るところ出来ないところを見極めるのが必要だと気づけた。

 …で、タイトル回収するけど、ぼくは、
 君たちが高次存在でなくてもいい。好きだから一緒にいる。
 
 なんでこれを書いたのかというと、
 高次存在ほどの霊体でない、中間層の霊体と関わるべきではない、という人の意見をネットで見てね。ぼくはそっちの方がちょっと危ういんじゃないかな?って思ったんだ。

 だって、霊的素養を持っている子どもが世の中にいるとして、高次元と繋がるより、中間層の霊体と繋がる子の方が圧倒的に多いよ。そうして、霊的素養を持ってる子のほとんどは、なんらかの孤独を抱えている。
 誰でもいいからそばにいてほしい、でも高次の存在でないとスピリチュアルの世界で認めてもらえない。
 そういう願望や期待が、余計に変な霊体を引き寄せてしまうってこと、あるんじゃないかな?
 それに、霊体だって、自分のことを低級だと思われたくないから、”あなたは高次の存在ですか?違いますか?”なんて聞かれたら“自分は高次元です”なんて言うかもしれない。
 遠因かもしれないけど、高次か高次じゃないか(低級霊か)の二元論や、人間にしろ霊体にしろ中間の層の存在をタブー視する傾向が、かえって一定層の居場所を失わせているって感じた。
 
 問題なのは、相手を特別な存在だと思い込んで縋り付く人間の弱さと認識不足だ。
 相手が中間層の霊体で、人間と変わらない未熟である。でも、自分の波長と合って来た存在だ。お互い未熟であると理解した上で、助け合ってもいいんじゃない?」

クレオ『まぁおれもタツも、高次元です、なんて名乗ったことはないけどね。
 “おれは君の神様だよ”とか“君を支えるためになんでも力になるよ”とか言うのは違うと思うね。
 だっておれたちは、肉体がない。人間社会になんも影響を与えられない。儚い存在だし、人間にほぼ全て与えられている。できることはそんなにないって弁えられるかじゃない?アケルの人生を間借りしてる。だからこそ、アケルの大事な人生と時間は、アケルの決断であって欲しい』
アケル「そうかぁ。ぼくの考えは少し偏り過ぎていたな。
 思えば打ち合わせの時、タツもクレオもぼくが”これから一回、君たちのことは中間層の霊体って呼ばせて欲しい”て言い出しても、特に怒らなかったな。
”おれが高次元の波動を持つ立派な霊魂だぞ!”なんて言わなかった」
クレオ『それ言ってなにかおまけ付くの?給料アップするとか?…冗談だからね!

 アケルは別に、おれが特別すげーから、側に置いてあるわけじゃないでしょ?おれはお前と創作をする為にいる。タッちゃんが来ても、…タッちゃんはおれより色々出来る事多いのにさ…おれを蔑ろにしなかったでしょ?』
アケル「昔のぼくはそうじゃなかった、けど…色々な挫折と後悔をして、変わろうと思ったんだ。

 一応、高次の存在でない霊体と関わるリスクとしては、


  • 人間側の運命・未来が見えないから、アドバイスはその人個人のもの

  • 人がましい情動があり、エゴが強くなった時、エネルギーや感情の共有で人間を支配したくなる…ことがある

  • ↑については、その時に相手と話し合えるかどうか。話し合っても霊体側が意見を押し付けようとする場合は、最終手段としてその霊体と縁を切る=自分の人生を生きる決断も必要

  • 人間の時間は有限なのだから、自分の人生は自分で決めるという意志が人間側には必要

  • エネルギー循環をしたい場合は、お互いが負担にならない方法を模索すること

 
 ってところをぼくらは押さえている。
 誰が好きでも、好きであることは否定したくないから、ぼくも自分自身の好きを受け入れて、許そうと思う。

 …今回は昔の自分の供養の為に書いたので、当てはまる人も少ないかもしれない。怖がらせてしまったらごめんなさい」
クレオ『何度も添削したし、これでいいんじゃない?トラウマを癒すのって大変でしょう?』
タツ『ワシも添削したけぇ、こないなことにかかずらっとるより、さっさと片づけて店の準備に取り掛かったほうがええ思うがな』(←最後に添削に付き合ってくれました)

アケル「対談はこれで一旦終了。ありがとうございました」
 
 
 


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