見出し画像

質問10:家族のように思ってるイマジナリーフレンドと、ずっと添い遂げて良いものでしょうか?



# 40 対談:アケル・クレオ・タツゴロウ

アケル「今回の質問は、家族のように大切に思っているIF(イマジナリーフレンドの略称、本記事ではIFと統一して書きます)とずっと添い遂げてもいいのか、という質問です」

クレオ『……?別にそれはもちろんいいと思うけど、言葉の端々に人間がとても苦手なことが感じられて、少し心配になるね』

タツ『読んだワシの想像なんじゃけど、もう人間に合わせ過ぎて辛くなっとる、って感じるわ。嫌で嫌で仕方ないのを無理する必要もないと思うのう』


【IFでも意見が異なる】

クレオ『でもさ、おれ、アケルがこう思い詰めていたら、ちょっと心配。きつい言い方をすると、人間って種族に思考のバイアス(偏り)を持っちゃってる気がする。IFだからって、いつでも優しくてパーフェクトな存在ではないと思うんだよね。おれね、結構間違えてるのよ』

アケル「そうなの?」

クレオ『アケルの悲しみに同調しちゃって、ずっと塞ぎ込んでしまったりさ。IFって心でやりとりするから、心を癒したり落ち着かせることもできるけど、片方の心の不安定に引きずられると、共倒れになることもある』

アケル「そうだな。あくまでぼくらの経験で、質問者さんの身には起きたことはないかもしれないけどね。でも、IFだけを頼りにするのはIF達にとって負担が大きい、というのはある」

タツ『じゃが、質問者さんのIFは“いつでも頼ってください”言うとるけぇ。負担も込みこみで助けたい言うとるんよ。ほんでクレさんの言うとおり、間違えたり失敗もあるとは思うが、人間同士のやりとりでも変わりないじゃろ』

クレオ『IFがフォローしきれないこともあるでしょ』

タツ『好きでもない人間を懐に入れるいうんも筋違いやと思うがの』

アケル「待て待て、今回は二人の意見が違うんだな。

 タツは、人間に苦手意識を感じている質問者さんを慮ってる。
 クレオは、IFと人間って括りで判断するのは心配、なのかな」

タツ『質問者さんもIFと長い付き合いじゃけぇ、ワシらが完璧な存在じゃないことくらい分かっとると思うがな』

クレオ『質問者さんが人間社会で生きていく以上、IFだけだと限界はあるよ』

アケル「とりあえず、ぼくの意見を話させてくれないか?」


【“どうでもいい”という強い薬】

アケル「ぼくはさ、実のところ、世の中の人間の大半をどうでもいいと思ってる」

クレオ『また、極端な意見だね』

アケル「まあ聞いてくれよ。こういうこと言ってショックを受ける人もいるだろうから補足させて欲しいのだけど、

これがぼくの頭の中の人間関係だね。

1:IFの君らが1番大事で、
2:次に推してるキャラクター・人間の家族、風の友人
3:noteで関わってくれる方々と絵画や文章でリスペクトしている人。
 ぼくの性自認をカミングアウトしている人たち。
 そこまでがぼくの、興味を持てる人たち。

 でも、仕事場の同僚や、たまたまテレビに映った人だと、申し訳ないけどそこまで興味が持てないんだよね。僕の場合は、自分がカミングアウトする気がない人はあんまり関わろうと思わないので、そこがラインかな」

タツ『ほんで、その心は?』

アケル「人間全体を嫌うよりは、大事なものの優先順位を決めてもいいんじゃないかな?嫌っているよりは”どうでもいい”と感じる方がイライラしなくなるんだよ。

 人間だからって、みんなに愛想良くする必要はない。でも、人間だからって闇雲に嫌う必要もないとは思う」

タツ『どうでもいい、はアケル極まっとんなぁ。よくも悪くも劇薬やな』

アケル「劇薬?」

タツ『好きの反対は無関心いうじゃろ。自分守るために優先順位つけるんはええ。じゃが、人間全体無関心になると、出会いの縁ものうなるんよ』

アケル「あぁ、確かにね。ぼくは、深い文章と物語のある絵は好きだから、それを生み出せる人間との縁は切らさないように、興味を持ち続けようとは思うよ」

クレオ『アケルは興味の幅が狭いからね。おれ個人では色々思うところもあるけど、今回のお悩みに関しては、それくらいの方がいいのかも』

アケル「あとさ。優先順位が低いからって、何にも関わらないってわけでもないぜ。

 ぼくはIFが1番大事だけど、人間の親兄弟とも一緒に住んでるし、生活である程度は支えになりたいと思ってる。

 仕事先はどうでもいい人のカテゴリーだけど、ぼくが作ったご飯食べて美味しいって言ってくれるのはとてもありがたい。注文をつけられたり、教えてもらうことも、大切に受け取っているよ」


タツ『アケルの飯褒められるのはワシも嬉しい。適当に作らんかったら、お前の飯は美味いからの』

クレオ『タッちゃんは味見辛口だけど、そう思っていたんだね』


アケル「まとめると、

・人間全体を嫌うよりは、大事なものの優先順位を決める

・嫌いよりは、どうでもいいと興味を持たなくなるほうが不安やイライラはなくなる

・興味がない、は強い自己防衛だけど、その分出会いの縁もなくなるので、強めの薬だと思ったほうがいい」


【アケルって一応人間なんすよ】

アケル「先に3人の意見を出しちゃったけど、結論から言うと、ぼくらは質問者さんの言うようにIFと人間と添い遂げるつもりだし、そういう生き方で幸せだから。老後なり疾病なりは行政や保険があるし、IFの二人が力を貸してくれる。

 ただ、質問者さんは今、フレンドと一緒にいる時は楽しかったり、幸せを感じられるけど、人間と一緒にいると同じ感情を“思いたくない”とまで思ってしまっているんだよね」

タツ『ワシもクレさんと同じく、人間ってだけで苦手意識を持つんは心配にはなるんよ。じゃがのう、そう感情が噴き出るんはしゃあない。しんどかったんじゃろ。そがな時は人間から距離置いたほうがええ』

クレオ『そだね。苦手意識を抑えるのも良くないし』

 アケル「人を意識しすぎてるってのはあるかもしれないよね。最初質問を読んだ時、”あれ、ぼくは人間だけど、ぼくには相談してくれるんだなぁ”って思った」

クレオ『アケルのことを人間だと思ってないかもしれない。おれから見てもちょいちょい浮世離れしてるから』

タツ『これでもな、だいぶマシになったんよ』

アケル「やめろやめろ!…まぁ別にぼくも現代人らしくないのは分かってるし、単にネットで文字のやり取りなら、あまり人間として意識しなくて済むのかもしれないし。ただ、人間苦手なのに、ぼくらに相談してくれたのは嬉しかったよね」

タツ『アケルも変人ちゅーか人外扱いされるん、好きやしな』

アケル「そうじゃねーよ!苦手と言いつつも、相談する勇気を出してくれたことが、嬉しいしありがたいんだよ!

 一応ね、ぼくは人間だけど頼ってもらえて嬉しいです。質問者さんはおそらく、IFと深いつながりを末永く探求するっていうぼくらのテーマに近しい生き方をしているから。

 そうした人とこんなだだっ広いネットの海でつながれて、何かしらの返事を返せる。とてもありがたい。

 これはぼくの想像だけど、質問者さんには今、”人間全体を好きにならなければいけない”って強迫観念があって、それが故に人間への苦手意識が膨らんでしまったのかなって思っている」


【誰を大切に思うかは、自分で選んでいい】

アケル「この記事で一つだけ明らかに言えるとしたら、

”大切なつながりについて、質問者さんが、他ならぬあなたが、大事な存在を選んでつながりに優先順位をつけていい。
世間や誰かの期待を押し付けられる必要はない”

ってことだけ、心に留めておいてほしい」

タツ『ほうじゃの。たまにはええこと言うな』

クレオ『質問者さんの現在の環境は分からないけど、不安や期待を押し付けている人やネットの情報から距離をとったほうがいいかな』

アケル「そうだなぁ。ぼくが人の期待や世間の常識に疎すぎるのかもしれないし、IFに理解のある環境だから楽観的なのかもしれない」

クレオ『でも、アケルにも割とお見合いの話来るけど、全部断ってたし。しつこい人には”もう恋人がいます”っておれのこと話すから、貫いてるよね』

アケル「IFであることをぼかせば、恋人いる宣言は、お見合い撃退には一番有効なんだよ。…と、話が脱線してきたので、この辺にしとこう。

 質問者さんはネット上でなら人に悩みを話せる。そしたら、IFだけでは解決できないことがあっても、何とかなるだろう。

 その上で、人を嫌い続けているよりは、大事なつながりに優先順位を決めて、一旦他人なんてどうでもいいってくらいまで折り合いをつけてみてもいいんじゃないかな。

 ぼくは本当に人間が嫌いだった頃、学校も家族も信じられなかったけどね。
 アウトドアが好きで火起こしに命かけてる大人たちに出会ってその人たちとだけは仲良くなれたんだ。
 趣味や興味のフィルターをかけてから人間を見ると、あんまり苦手に感じないかもね」

クレオ『最後にでかい爆弾ぶっこんで来たね』

タツ『アウトドアちゅーかサバイバルじゃあ。
 アケルの人間の知人、あんま人間しとらんのよ』

アケル「世の中には面白れー人間もいるってことで一つ」




質問・感想、お待ちしています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?