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質問箱2:フィクションのキャラクターと対等に触れ合えたり話し合いたいなら、タルパやイマジナリーフレンドにするしかないのでしょうか?



#27 対談形式:アケル・クレオ

アケル「相談くださりありがとうございます。

 ぼくは人生の半分を空想の存在と過ごしてきて、noteにもそうしたやりとりの記事が多くあると思います。

 反面、触り合いたくてもふれあえない、話したくても話せない方の苦しみを、同じように感じることは難しいと思います。

 あくまで、その葛藤に寄り添わせてもらう姿勢で、クレオと話し合って答えてみますね」

【触れ合える・話し合える、でも肉体は持てない】

アケル「さて、クレオはどう思う?」

クレオ『おれは本に宿ってから意識がはっきりしたクチだから、その前の記憶は物語の記憶だけだな。

 いつの間にか目覚めたら、アケルが隣にいた。

 だから、そのキャラクターさんもこちらにきた時、質問者さんとは、初めましてになるかもしれないよね』

アケル「そっか。もし質問者さんが心のなかで既にキャラクターさんと関係が築かれていたとしても、その記憶は受け継がれないかもしれない」

クレオ『あくまでおれの話だけどね。
 でもこっちに来て、アケルと触れ合ったり、話ができるのは楽しい。食べ物の味が伝わるのも。
 ただ、人間の肉体がないと辛いなって思うこともあるよ』

アケル「それはどういう時?」

クレオ『アケルに何かあったら守れない』

アケル「………」

クレオ『なあんてね』

アケル「おい」

クレオ『いやいや真面目な話。やっぱり社会的に立場がなくて、アケルしか意思疎通できる相手がいないと、おれの強みは頭脳しかないんだ。あとはアケルの行動力。基本的にバディあって、3次元の現実を感じられる。だから負担になるし、返してあげられることも少ない』

アケル「そうかぁ。イマジナリーフレンドになった場合も、肉体や社会の壁を感じるんだ」

クレオ『まぁ、そこを話し合うことで解決していくのは、イマジナリーフレンドの醍醐味なんですけどね』

【理想のキャラが理想のままでいるかは分からない】

アケル「ここまではイマジナリーフレンド側の体験談。

 次はぼくから、今まで何人かのイマジナリーフレンドに関わってきた人間として、お悩みを考えてみますね。

 前提として、クレオには性格や声が元になってる別のキャラクターがいます」

クレオ『そうそう。歌が上手くて声真似が得意な、お子様に人気者のキャラクターですね。おれも憧れてる』

アケル「うん。でも、完全にそのキャラクターと同じでないし、ぼくが当初考えていた設定からも、どんどん変わっていってる。下ネタ大好きなキャラクターのはずが、下ネタ苦手になったりとか」

クレオ『なんでそこピックアップしちゃうんだよ…。
 ありがたいことに、アケルが受け入れてくれているので、体の性別も変えたい時は変えてます(日によって肉体が女性・無性になる)』

アケル「性別変えてもいい?って言ってきたフレンドも君が初めてだけどね。

 性別の変更までは早々ないと思うけど、話し方や性格、ちょっとした癖、声のトーン。食べ物の好みや趣味は、変化することを覚悟した方がいい」

クレオ『でもそれって、物語の世界からこの三次元に来たことの変化や親身に接してくれる人間と出会ったことでの変化もあるよね。

 甘いものが苦手な人でも、甘いものが好きな子と喫茶店デートを続けるうちに、ケーキが好きになったり。それくらい、現実でもあるでしょ』

アケル「そうだね。そうした変化を楽しんだうえで、話し合いを続けられるなら、作ってみてもいいんじゃないでしょうか?」

【メリット・デメリット・リスク】

 アケル「ここまで話し合ったのをまとめると、

  • メリット:話し合えるし、触れ合える

  • デメリット:肉体がない・人間社会と関われない葛藤は残る。また、それまで築いてきた関係が引き継がれない

  • リスク:理想のキャラが、理想から離れていく

 また、作り方によっては心身の不調が起きるという体験も聞くから、できる限りご自身の心も大事にして欲しい」
クレオ『そうだね。キャラからしても、一緒にいるのに質問者さんが苦しんでしまう姿は見たくない』

【安全な方法とお願い】

アケル「タルパやイマジナリーフレンドにしたい意志がもう既にあるなら別だけど、例えば

  • キャラにお手紙を書く

  • ぬいぐるみに相談を打ち明ける

といった方法でも、気が晴れるかもしれない」

クレオ『手紙は分かるとして…ぬいぐるみは何?』

アケル「質問者さんがもし“返答が欲しい”と言うよりも“気持ちを聞いてもらいたい”が強い場合は、ぬいぐるみに話を聞いてもらうという手もある。

 ぬいぐるみは返事しない代わりに、こちらの言葉も感情も受け取ってくれるからね」

クレオ『憧れてるキャラのぬいぐるみに話しかけるの?』

アケル「キャラでもいいけど、キャラクターの人格を再現しようと気負いすぎてしまうと、自分の気持ちを吐き出すほうに焦点が合わなくなるかな。

 まずは動物から始めてみるといいかもね。どうぶつは人間とは違った営みで生きてるから、否定も肯定もなく、感情を受け入れてくれる。

 ぬいぐるみに本気の相談ができるくらいなら、タルパやフレンドを作る適正は高いだろうから、前段階として試してみてもいい。

 これは比較的安全な方法だと思うから、書いておきます」

クレオ『おれたちは、作った方がいい・悪い、と言う話はできないよね。たくさんの形の家族があるように、フレンドとうまくやってる人、途中で別れちゃった人、作ってよかったって思ってる人、作らなきゃよかったって思ってる人、様々だ。

 人間と同じコミュニケーションだと思って欲しい。

 対等になれるっていうよりは、作ったばかりはまだ対等じゃないんだ。お二人で面倒臭い話をいっぱいして、対等な関係にしていって欲しい』

アケル「お二人がご自身の幸せの形を見つけていけますように」



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