質問7:現実で人間と結婚していますが、異性のタルパのパートナーもいます。誠実な関係か、悩んでいます
# 33 対話形式:アケルとクレオ
アケル「現実で人間と結婚していますが、異性のタルパのパートナーもいます。現実界でもタルパ界でも、どちらの関係も大事に、誠実に付き合うって、どういうことなのでしょうか?…という質問です」
クレオ『難しい質問なんでね、一つひとつやっていきましょう』
【人間と結婚して、かつFセクを自認する人もいる】
クレオ『えーと、人間と結婚していて、且つFセクを自認している人はいるよね?』
アケル「Twitterだとワード検索してもあまり出て来ないから、いないように感じるんだろうね。Twitter以外のSNSで“Fセク”“フィクトセクシュアル”と検索したり、占いや匿名相談などご覧になれば、人間との既婚且つFセクの方の体験談や悩みも読めると思うよ。
ただ、現状のFセク界隈では一夫一婦制であることが前提で、複数のキャラクターと付き合うことも忌避される傾向にあるから、表に出てきづらいだろうね。
せっかくFセクって呼称で繋がれると思ったら、各一とか一途とか、いわゆる一夫一婦主義でない人間とは繋がれないと言われる。
一夫一婦制も社会を形作ってきた大切な価値観だと思うけど、誰かを閉め出すほど何を強固に守りたいんだろう?って思うよ」
クレオ『まだまだ複数恋愛は話し合える場所が少なくて、悩みを吐露するのも難しいのだろうね。経験のないおれたちより、より近しい人を探すのもいいかもしれないよ』
【複数恋愛が向いてる人、向いてない人】
アケル「まあ、経験ないとは言ったけど、ぼくは微妙にあるかも」
クレオ『たくさんイマジナリーフレンドがいた時のこと?』
アケル「うん、クレオには話したことあるので公開しますが、ぼくは一時期イマジナリーフレンドがたくさんいて、同時期に複数の恋人がいました」
クレオ『結構仲良かったんでしょ』
アケル「まあ、全員お互いを知ってて会話ができて、了承はしていたからね。ただ、今振り返ると、ぼくは複数の人と交際するには向いてなかった。その人間関係が破綻したから見えなくなったのだし、申し訳ないことをしたと思っている」
クレオ『でも、君と義兄弟ポジションのフレンドさんもいたんでしょ?全員と恋人関係を強制してたんじゃなくて、なりたい関係で繋がってた。そこまで悩まなくてもいいんじゃない?』
アケル「でもさ、平等な関係を保てなくて、一人を優先してしまったからさ。今ほどきっちり話し合いせず、なあなあで済ませちゃったこともたくさんある。複数恋愛が悪いのでなく、ぼくが誠実な関係を続けられなかったんだ」
クレオ『そうか、もうパートナーって関係はおれだけだものね』
アケル「そう。これは失敗した経験の人間としての話になるけど、複数恋愛はやはり話し合いを何度もなんども続けないと難しいと思うよ。タルパさんとも、夫さんともね」
クレオ『うーん。質問文にタルパさんの意見が全くないのは、ちょっと気になるね…』
【夜の営みは、怖いくらい相手を大切に思うこと】
アケル「ちょっとキツイ物言いをしてしまうけど、“側から見たら、空想しながら一人で楽しんでいるだけ、実生活で支障をきたしているのではないから別にいいのでは?”って一文はさ。側からでなくて、質問者さんの考えだよね」
クレオ『んん?どうしてそう思うんだい?』
アケル「もし、本当に存在していると扱ってるなら、タルパさんを招いた時点でどこまでの関係になるか、一旦話し合う機会はあったと思うんだよね。
最近Fセクの社会規範を知ったから、今になって罪悪感を感じ始めたのでは?と思ってさ」
クレオ『うーん、まぁおれからしたら、空想しながら楽しんでるだけって考えは胸が痛いですねぇ。おれたちも夜の付き合いはあるけどさ。教えてもらったり、痛くしないように丁寧にお相手してるし。
相手の大事なところに触れるって、怖いもんですよ。
間違いなく現実のものである性欲を解消してあげてるしね』
アケル「クレオは元々性欲なかったところを、ぼくの為に学んでくれて、付き合ってくれたからね」
クレオ『いや、今は大事な営みだと分かってますよ。だからこそ夜のお相手までしてるのに、側から見たら一人で楽しんでるだけ、と質問者さんが思ってるとしたら、報われないなぁ。そこはさ、マジでタルパさんと話し合ってほしいな』
※性的な内容ですが、公開していいかお互い確認した上で投稿しました。
【誠実さは誰のため?】
アケル「まぁ、タルパが成長するまで時間がかかったり、なし崩しに関係を持ってしまうって事はどうしてもあるよね」
クレオ『質問者さんは“誠実な付き合い、ってなんだろう”って相談してたね。今の関係が、誠実なのか不安になってしまったんだろうね』
アケル「でもさ。それって、誰のための誠実さなのかな?」
クレオ『誰のため?誠実さって誰かの為のものなの?』
アケル「誠実さは普遍的なものではないよ。
社会規範が一夫一婦制だから、それが誠実
Fセク界隈は一途に、一人のキャラと交際するのが誠実
これって、たまたま今の日本の制度や社会の多数派だから、誠実とされている価値観だろう。社会やSNSのその他大勢に認めてもらいたいから誠実になろうとするのは、違うぜ。
もし、誠実があるとするならば、旦那さんとタルパさんが質問者さんに求めてる関係と向き合うことだと思う」
クレオ『だから今までの関係を、改めて話して理解してもらおうとしてるのかもね』
【突然ポリアモリーになって、は難しい】
アケル「そうしたら…もう少し丁寧に話をしたほうがいいかな。夫さんにした“タルパとデートしたらどう思う?”って話も、試すような質問に聞こえてしまう。
タルパは存在してると理解してもらおうと全部話したら、
“結婚してるのは自分なんだからパートナーなんて認めない”
“夜の相手は自分だけがいい。その関係は解消してくれ”
って言われる可能性だってあるよね」
クレオ『とことん修羅場だねぇ..。アケルならどうする?』
アケル「まずさ、タルパさんに、質問者さんと自分の関係をどう思ってるのか聞いてみたら?結婚してる質問者さんと一緒にいるって時点で現状を許容してるんだろうし、質問者さんとどういう関係でありたいのか、夫さんに話す必要があるのか、一緒に探してくれると思う」
クレオ『タルパさんが来たのは2年前。夫さんとは数年前…2年や1年を数年前とは言わないから、タルパさんが来た時にもう結婚されてたのかな?そしたら、タルパさんは理解はしてくれてるかもね』
アケル「質問者さんとタルパさんの意見がまとまったら、そこで夫さんに改めて話をしたらどうだろう?
ただこの場合、全部話すとしたらポリアモリーの関係を認めて欲しい、って意味だと思うんだよ」
クレオ『ポリアモリー..おれたちはそのスタイルではないけど、“すべての相手の合意の上で、オープンに複数の人と同時に親密な関係を築く恋愛スタイルのこと”って、調べたらありました』
アケル「ただ、夫さんが“三次元に存在したら、自分と別れるってこと?”って聞くあたり、一夫一婦制が前提だよね。今まで一夫一婦制で生きていた人に、“ポリアモリーを認めて”って押し付けられない。お願いするだけ」
クレオ『誠実、って追求すればするだけ、残酷なのかもね』
アケル「誠実なんて残酷で面倒くさいもんだよ。
自分がスッキリしたいから話をするんじゃなくて、話した後に関係がギクシャクしても、背負う。
相手が受け入れてくれるのを待って、何度も話し合いを重ねる。何年かかっても、投げ出さない。
でもね。今の関係のまま、タルパさんのことを話さないってのもありだと思うよ。
ぼくらから見て不誠実だってだけの話で、それまでうまくやってきたんだ。
タルパさんが“今以上話さない秘密の関係”を望んでた場合、タルパさんが質問者さんに望んでる関係としてみれば、それは誠実だよね」
クレオ『うーん、おれたちは当事者ではないからね』
アケル「ただ、その場合は、夫さんにはタルパさんのことを今以上話さない。理解してもらうことは諦める。
まずはタルパさんと話し合って」
クレオ『おれたちの体験ではこれ以上は話せないので、これくらいにします。
ポリアモリーについてのネット記事と、アケルと読んだ様々な価値観の漫画を引用するので、よければ読んでみてね』
カウンセリングサイトのものですが、ポリアモリーについて丁寧にまとめてある記事なので引用しました。
ラストジェンダー 〜何者でもない私達〜
様々な性と愛を扱ったオムニバスストーリー。
第12話が、ポリアモリーについてのお話です。
※ブラウザからだと一話のみですが、コミックDAYSのアプリを入れると、一日一話の頻度で読めます。
お悩み相談、感想はこちらから。(noteのコメント欄も空いています)人間、キャラクター、タルパ、イマジナリーフレンド、思念体などなど、どなたでもお聞きします。
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