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またひとつ講演会で子どもの未来を考えてみた。

タイトル写真は全然関係ない私たちの英語子育てサークルの写真ですが、気に入ってるので。文中にも入れてます😅

先日鈴木大裕さんの講演会に行ってきました。


実は私はこの講演会を知らなかったのですが英語教室の先生が「行きたいけどレッスンあるから代わりに!」と言うことで行く事に。アメリカの教育についてどんな話をするか聞いてきて。と言われたのですが彼女は教育者としてアメリカの教育方法やその問題点などを話してくれると思っていたようです。
ですが話はもっと大きなものでした。国家全体における教育の方向が崩壊を招いている…そんなお話です。
最近、親の年収と子どもの学歴は比例すると言う話題があちこちで聞かれますが、中1の子どもを持つ親として、ジリジリと現実味が帯びてきました。
たかだか中学受験でさえ、塾が週1から週2…受験間際にはほぼ毎日という事になり、親はヒーヒー言いながら塾代を捻出します。
これが高校、大学…考えると恐ろしい😱

話はそれましたが鈴木さんのお話ではアメリカはもっと深刻になっているそうです。

公立なのに貧富で格差?

アメリカはどの学校に行くか選択制だそうです。親は学校説明会に行ってどの学校を希望するか決めます。鈴木さん夫婦は娘さんが入学の時に「選択しないことを選択する」事にしたそうです。その結果ハーレムにある小学校に通うことになります。
貧困率8割・5人に1人がホームレスそんな場所にある小学校は驚いた事に学校への持ち物の中に「ペーパータオル・石鹸・テッシュ・ボンド・ビニール袋」があったそうです。そう、予算がないので持参しないと授業ができない、そんな学校だったそうです。
先生も新人の先生ばかり、図書室もない学校と、かたやベテランの先生がいて立派な図書館があって至れり尽くせりの学校もある。
でもこれは公立の小学校なのです。公立なのにそれってあり?じゃあいい学校に行きたいよね?と思ってもPTAの支払う寄付金がウン十万ですよ〜と言われたら所得の格差で行きたい学校に行けません。これがアメリカの現状だそうです。
もし高知市の公立の小学校でそんなことが起きたら大問題ですよね?なぜアメリカは貧富の格差で公教育に差が出たり、学校に行けてすらいない子がいたりそんな事になるのでしょうか?

日本は憲法で教育を受ける権利が保障されているけどアメリカは保障されていない

日本に住んでいると最先端の教育がアメリカにあり、様々な記事を見ているとすごいな〜羨ましいな〜と思ってしまいます。

成績表をつけない「超進学校」の秘密(Forbes JAPANより)
https://forbesjapan.com/articles/detail/19216/1/1/1
成績表をつけず、生徒一人一人の長所を伸ばすことだけに注力すること50年。その結果、卒業生の3割以上がアイビーリーグに、ほぼ半数がスタンフォードやタフツなどを含む“名門校”に進学する不思議な学校がある。数値で評価しない教育の秘密を探りに、ニューヨークにある同校を訪ねてみた。

こんな学校あったら子どもを行かせたい!と思ってしまいますよね?
いや、自分が学生だったら、先生だったら毎日が楽しいだろうと思ってしまいます。
だけどその裏には低い賃金で副業をしなければ生活できない公立の学校の教師の姿もあります。

米国の教師の大半は副業持ち 給料の低さなど経済事情が背景(Forbes JAPANより)
https://forbesjapan.com/articles/detail/27658?utm_source=owned&utm_medium=referral&utm_campaign=mailmagazine_0607_1503&utm_content=art7
米シンクタンクの経済政策研究所(EPI)が最近発表した報告書では、主に女性が多数を占める職業である教師のうち、収入を補うためアルバイトや副業をしている人は米国で59%に上ることが示された。その目的は多くの場合、ただ単に収入を補うことではなく、仕事で十分な給与を得られない中で生活費をまかなうことだ。


市場原理を導入し学生の成績で教師のランクや学校のランクが一目瞭然になりますます教育格差が広がっているようです。

日本の中でも教育格差はどんどん広がっているように思います。
小学生の学力テストで学校をランク付けしようとしたり、校長の思惑でブランドの制服になったり。何が子ども達にとって良いのかを考えることを置き去りにしているような気がします。
だけど多くの学校ではそんなことを考える暇もなく日々の業務に追われる先生がいて、親は仕事もあるし、疲れて帰ってきたのに宿題しろーとかゲームばっかりやめなさい!とバタバタと子育てをする…親がふと振り返るには時間もお金もないのが現状です。

鈴木さんが移住してきた土佐町は学校の統廃合が進み、小学校は1校になったそうです。遠くから通う子ども達は大変だと思いますが町民みんなで子ども達を育んでいこうと言う雰囲気があり、とても良い環境になりつつあるそうです。
統廃合には色々な意見もあり、一人でも通いたいと望む家庭があれば残すべき、と言うことをおっしゃっていた先生もいました。
何が良いのか私はわかりませんが、自分の子どもなら一人だけの学校に通うよりも何人か同じ世代の子どもと成長を共にしてその時々の成長過程での人間関係を構築し、切磋琢磨して欲しいなと思います。

校長先生という立場はその学校のあり方を変えられるの?

公立中学校が「宿題・担任制・定期テスト」廃止! 前代未聞の改革に全国が注目
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5287856

麹町中学校の工藤勇一校長が行った改革の記事を読んでそんなことが出来るんだ!と驚きました。
映画にもなった大空小学校の木村校長しかり、どんな校長先生が赴任するかによって学校全体が変わってしまうという事のすごさとそれで良いのか?という思いが保護者として気持ちの奥でもんもんとしてしまいます。
良い先生に来て欲しいけど、ハズレたら目も当てられない…一生懸命に仕事に取り組んでいる先生方には申し訳ないと思いつつ、そう思ってしまいます。
当たり外れで子どもの未来が変えられてしまうことが怖いし、いくら若い先生に情熱があってもトップがサポートしてあげなければその情熱もいつか冷めてしまって同じことの繰り返しになるのでは?と思うこともあります。

市場原理に沿って、理想の学校が欲しいならそれに賛同してくれる聞き分けの良い(寄付をしてくれる)保護者の子どもだけ来てくれればいい。というのがアメリカなら、アメリカの後追いをしている日本もそうなることが遠くない気がします。(鈴木さんはもう既に始まっているとおっしゃっていました。)
そうなれば所得水準の低い高知県だって例外ではないかもしれません。民間に運営を委託されてコストパフォーマンスを上げるために質の向上より運営のしやすさを追求されてはどんな学校になるか分かりません。

みんなでおかしいよね?って言わなければいつまでも変わらない?
誰かが声を上げなければ変わらないのならみんなで声を上げれば何かが変わるかもしれません。土佐町の鈴木さん、高知市のお母さん先生の会、とさ自由学校の先生方、土佐塾中学高等学校の先生方、ここ数年で色々な教育に携わる方と出会うことができました。
もっともっとたくさん高知県には熱い先生や教育を考える方々・保護者もいると思います。
私は高知の子どもたちに世界に羽ばたく力を、とグローバル教育の環境づくりを考えるNPO法人に携わっています。ですが、教育の専門家でもないし、いち保護者の立場です。でも、だからこそ、何のしがらみもない立場で自由に声を上げて、自由にたくさんの方と繋がり、繋げる事が出来ると思っています。多種多様な立場の方がみんなで手を取り合って子ども達の事だけを考えれば少しずつなにかを変えていけるのではないかと思っています。

まだまだ小さな繋がりですが大きな繋がりになれるよう、繋がってもいいよ〜と思ってくださったら是非声をかけてください!
どこにでも会いに行かせていただきます!たくさんお話ししたいです!

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