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不動産の価格はいつまで上がりつづけるのか?を考えてみました。

築50年のボロボロ木造戸建が3棟建っている古屋付き土地を買って自宅と貸家にした話を忘備録的につづっていきます。

@いえくにの築古戸建購入ブログ No6.

近年、私が住んでいる福岡市の不動産価格が上昇しています。

不動産は戸建もマンションも築20~25年で建物の価格は0円まで目減りすると言われていましたが、ここ数年はちょっと事情が違うみたいです。

新築のマンションや戸建ての販売価格が上がり続けているのはもちろん、築20年のマンションが新築時と同程度の金額で売り買いされることもあるようです。

上記のように、いま福岡市をはじめとした地方都市や都心の不動産価格は高騰しています
ですが一方でそれ以外の地域では不動産価格は据え置き、もしくは下落相場のところが多いみたいです。

これはつまり、地方と都市で不動産価格の二極化が起きている、ということなんだと思います。

都市の不動産価格は上がり続け、地方の不動産価格は変わらず。

なぜそんなことが起こっているのか?
そしてこの先その現象は続くのか?

を不動産業界にいる私なりに考えてみました。


まず初めに、個人的にこの二極化の理由は大きく分けて3つあると思っています。それは

一つ目は、都市への人口流入
二つ目は、原材料費の高騰
三つ目は、不動産投資の加熱

の3つです。

一つ目、二つ目は理由が分かり易いですよね。

多くの若者は職や娯楽を求めて、多くの高齢者は十分な医療体制を求めて地方から都会へでてくる。
それがすべての人に当てはまるわけではありませんが、多くの人に当てはまることだと思います。事実私が住んでいる福岡市は九州の他県からの移住がとても多く、周りにいる人の出身地を聞くと生え抜きの福岡県人のほうが少ないくらいです。

つまり、人が集まるエリアの不動産価格があがり、人が減っていくエリアの不動産価格が据え置き、もしくは下がっているということ。

そして、海外の情勢からくる材料費の高騰。
こちらはエリアを問わず、すべての新築物件がその影響を受けて価格が上がり、さらにその影響を受けた中古物件の値上がりにつながっているように思います。

つまり、原材料費の高騰で全ての不動産価格の値段が上がっているということです。

そして三つ目の理由、不動産投資の加熱。

聞くところによると今不動産への投資が加熱しているみたいです。
それはなんでかというと

「いま日本は金利がすごく安いので、市場にお金が出回っているから」、らしいです。
らしいです、というのは実は私もここ、あまり詳しくなくて、ここでの話は先輩からの受け売りだからです(すみません、、)。
ですので、詳細は省きますが(詳しくは語れないので)、いま金利が安く、その為投資に使えるお金を確保しやすい状況にあります。そのお金は株や債券にも当然流れますが、不動産の市場にも流れてきている、ということのようです。

それともう一つの理由として言われているのは、海外の投資家が比較的割安といわれる日本の不動産物件を購入していることです。

中国とか韓国とかの都心部の不動産価格がすごく高いってニュースでみたことありませんか?
日本に住む私たちからするとだいぶ高くなった印象がある不動産価格ですが、他の先進国からみると比較的に割安に見えるみたいです。
都会の高層マンションは最上階から売れていく(中国人のお金持ちが買う)というのは不動産業界ではよく聞く話です。
ただ、この人たちも基本的には投資目的の人が多いみたいで、実際にそこに住む人は稀みたいです。

つまり、現在の都市部の不動産は投資対象としての需要の高まりによっても値段が上がっている、ということです。

以上の3つの理由から考えるに、今後もしばらく不動産価格はさがりそうにないのかなと、個人的には思います。

ただし、個人的にここには2つ落とし穴があると思っていて

一つは、上記の理由がなくなった時には不動産価格が下がる可能性があること。

つまり、都市への人口流入が止まる、もしくは人口流入より人口減少の数が多くなり、かつ原材料費が元通りになり、かつ不動産が投資対象として魅力的でなくなった場合、不動産の価格は下がり始めるということです。

特に不動産が投資対象として魅力的かどうかという点に関しては、ここまで価格が上がってきている日本の不動産市場が、海外の投資家からみてまだ魅力的に見えているかというと、個人的には疑問符がつきますね。

反対に国内の投資家にしてみれば、価格が高くても今後もこの低金利が続くのであれば、投資対象としてはアリ(様々な理由でまだ他の投資対象よりうまみがある)、といった感じなのではないでしょうか。国の中で余ったお金が国内の不動産に流れていると考えると、なんかバブルの時の話みたいで、すこし怖く感じますね。。

私が考える2つ目の落とし穴もまさにそこで、都市部の不動産価格って、上記のような理由から実際の価値とかけ離れた値段になっているように思うんですよね。

例えばアパートだったら、その建物から入ってくる家賃収入があってそれを基に建物の値段が決まるのが普通だと思うんですが、建物の将来の売却益を基にして、毎月の家賃ではほとんど利益が出ないけど買う、とか。

分譲マンションにしても、いくら利便性のいいエリアでも一般の人が一生働いても払えないような価格で売られている新築マンションとかをみると、これって利便性とか広さみたいな実際の価値に、不動産としての資産価値が相当額オンされているんだろうな、って思うんです。

もちろん、一等地の土地は高いし、グレードの高いマンションは建築費も高いのは事実ですが、それらの金額を足しても尚、不動産としての資産価値が相当額がオンされているように思います。

この実際の価値(この価格設定もすごい難しいとは思いますが)とは乖離して不動産の値段が決まっているという事実。これが個人的には一番怖いなと思っています。

なにせこれって上記でいうところの、都市への人口流入が止まる、もしくは人口流入より人口減少の数が多くなり、原材料費が元通りになり、不動産が投資対象として魅力的でなくなった場合に下がる、下がり幅の額だと思うからです。

逆に実際の価値に即したものであれば、そういった外部の理由によって変動する幅は少ないと思うんですよね。


余談ですが、もし私が投資家で、その建物をある程度の期間保有することを考えるのであれば、価格が高騰しているエリアの不動産は買いませんね。でもそれも短期での売買であればアリということなんだと思います。

ちなみに個人的には、不動産価格はあと5年、長くても10年の後には下落に転じるのではないかと思います。
それはひとえに日本の人口が減り続けているからです。

東京都は2025年をピークに人口が減少に転じ(信じられますか?でもこれ東京都政策企画局っていう公の機関のデータなんですよ→https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/actionplan-for-2020/plan/pdf/gaiyou4.pdf)、私が住んでいる福岡市(都市のサイズがまちまちで比較が難しいですが)も2035年には人口が減少に転じるといわれています。

人口が減少すれば必ず不動産価格が下がる、とは言い切れませんが、少なくとも投資対象しての魅力は減り、今のような高止まりの価格を維持するのは難しくなります。
そう考えると、遠くない未来に不動産の価格が下落するというのは結構リアルな話なんだろうな、と個人的には思っています。

この話、皆さんはどう思いますか?

ということで、最後に今日のまとめをしておきます。

現在、地方と都市で不動産価格の二極化が起きており

それは、都市への人口流入、原材料費の高騰、不動産投資の加熱によって引き起こされている。

今後もしばらくはこの流れが続くことが予想されるが

上記の要因がなくなった時には不動産価格は減少に転じる可能性があり、かつ実際の価値から乖離した価格の物件はそのあおりを受けやすい。(反対に実際の価値に即した物件はそれでも尚、その価値を維持し続けられる可能性がある。)

そして、日本の人口減少から向こう5年、長くとも10年で不動産の価格は減少に転じると予想される。

といったところでしょうか。

もし不動産を買うとしたら、それが収益物件でも自宅でも、その価格が適正なものなのか、今買うべきなのか、しっかり考えないといけない時代ですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回からはこのブログの本来の趣旨である、私が築50年のボロボロ木造戸建が3棟建っている古屋付き土地を買って自宅と貸家にした話を忘備録的につづっていきたいと思います。

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