パート1_第3回1

治療家のための”伝わる”英語勉強法 第3回 頻出パターンを習得する

写真・文:斎藤大介(JAPANESE SPORTS MASSAGE)


覚えるときは「まとまり」で

前回は名詞のことについてでしたが、物の名前以外は単語を1つ1つ覚えるのではなく、ある程度のまとまりで覚えてしまうことをお勧めします。

たとえば、「How much is it?(おいくらですか?)」、「What time is it now?(今、何時ですか?)」「You are welcome(どういたしまして)」などは、単語1つ1つを考えなくてもフレーズで覚えてしまっている方が多いのではないでしょうか?
特に「How much~」、「What time~」などの言い初めの部分をいろいろなパターンで覚えておくことによって、それ以降の部分を変えるだけで以下のように応用ができるようになります。


How much~(どのくらい~)の例



・How much is this pen? (このペンはおいくらですか?)
・How much is your bag? (あなたのバッグはおいくらですか?)
・How much money do you have? (どのくらいのお金を持っていますか?)
・How much coffee do you drink every day? (毎日どのくらいコーヒーを飲みますか?)


What time~(何時~)の例


・What time do you get up? (何時に起きますか?)
・What time is your flight? (あなたの飛行機は何時発ですか?)
・What time do you close? (何時に閉まりますか? ※お店など)
・What time is good for you? (何時がご都合よろしいですか?)



以上のように1つ覚えるだけで、日常生活で使える言葉が格段に増えます。しかも、よく使われるパターンというのは大体決まっていて、よい本がたくさん出ています。その中でも私がおすすめする本はこちらです。

パート1 第3回2

『たったの72パターンでこんなに話せる英会話』『72パターンに+αで何でも話せる英会話』(ともに明日香出版社)


この2冊に載っている表現は、本当に毎日使うものばかりです! オーストラリアに来て初めの1カ月はこの本をひたすら暗記しました。この本の良いところは1つのフレーズに対して例文が非常に多いのでいろいろな状況での使い方が勉強できる点と、載っている単語が簡単なものばかりなので、英語の勉強を始めたばかりの方にはストレスも少なく勉強できる点です。
以下にこの本の中に載っているフレーズを使用して、治療院で使えそうな表現をつくってみました。

I’m going to ~(~します、するつもりです)


・I’m going to stretch your hips.(これから股関節をストレッチします)
・I’m going to massage your shoulder and neck.(私はあなたの肩と首をマッサージします)


What is ~ like? ~はどんな感じ?


・What is your pain like? (どんな感じの痛みですか?)
・What is it feel like? (それはどんな感じがしますか?)


You should ~(あなたは~すべき)


・You should see a doctor.(病院に行くべきです)
・You should do stretch yourself every day in your house.(家で毎日ストレッチをするべきです)


How often ~(どのくらいの頻度で?)


・How often go to the gym?(どのくらいの頻度でジムに行きますか?)
・How often do you go to work?(どのくらいの頻度で働いていますか?)


Have~!(~を!)


・Have a good day.(良い一日を)
・Have a safe weekend!(良い週末を)


What is ~


・What is your occupation? (あなたの職業は何ですか?)
・What is your phone number? (あなたの電話番号は何番ですか?)


以上のような形で覚えた表現を使用して、ご自分の環境にあてはめて例文をつくることでより一層理解も深まりますので、ぜひトライしてみてください。


【今回の便利表現】

今回の便利表現は 『聞き返し』の表現をご紹介します。この表現を英語で知っておくと非常に便利です。聞き返す際には
①『聞こえなかった』もしくは『聞いていなかった』
②『意味がわからなかった』
では少し聞き返し方が変わります。
なぜ使い分けるかと言うと、①の場合は相手の声が小さかったり、他のことに気を取られていて聞き取れていなかっただけなので、もう一度言ってもらえばわかることですが、②は英語力が原因で聞き取れていないので、もう一度同じことを言われてもわからずに相手に失礼なります。そういったときはゆっくり喋ってもらったり、違う表現で言ってもらう必要があります。
わからないままわかったふりをするよりは、積極的にこれらの表現を多用してわかるように努力することが大事です。相手にとって失礼になりませんし、何より英語力の向上に役立ちます。

【①の場合の聞き返し方(何て言ったの?)】
・Sorry?
・Excuse me?
・Pardon?
・What did you say?
・What?(とてもカジュアル。友達同士など)

もう少し丁寧な聞き返し方
・Sorry,could you say that again? (もう一度言って頂けますか?)
・Sorry,could you repeat that? (もう一度繰り返して頂けますか?)
・I beg your pardon? (あなたのおっしゃったことが聞こえませんでした)

【②の場合の聞き返し方】
ゆっくりしゃべってもらう/違う表現でいってもらう
・Could you speak more slowly? (もう少しゆっくり言っていてだけますか?)
・Could you explain in simple wards? (もうすこしシンプルな言葉で言っていただけますか?)
・Could you explain it in a better way for me? (もう少し私にとってわかりやすい表現で言っていただけますか?)

わかっていないことを相手に使える
・Sorry, I don’t get it. (理解できていません)
・Sorry, I don’t understand.(わかりません)



※2016年6月8日にシアナサイトで掲載された記事を転載しています

パート1用


斎藤大介(さいとう・だいすけ)
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。プロゴルファーを中心に、水泳オリンピック選手、野球・ソフトボールオーストラリア代表などのアスリートや一般の方まで幅広く施術している。


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