パート1_第6回_冒頭

治療家のための”伝わる”英語勉強法 第6回 オンライン英会話を活用する!

文:斎藤大介(JAPANESE SPORTS MASSAGE)


コスパで選ぶならオンライン英会話

前回までの5ステップで、ある程度の基礎英語力は身につきました。今度はいよいよ実践トレーニングの番です。日本にいながら英会話をする機会を得るにはいろいろな方法がありますが、簡単に思いつく方法としては専門の先生に習う英会話教室に通うことだと思います。

しかし、その他にも最近では、以下のようなことが可能です。

・早朝のカフェなどで行われているワンコイン英会話に参加する。
・外国人の集まるBARやゲストハウスに行く。
・ランゲージエクスチェンジといって、日本語を学びたいネイティブをインターネットなどで探し、お互いの言語を教え合う。
・Meet up(https://www.meetup.com/ja-JP/ 外国人と日本人の交流ができ、共通の趣味を持つ人や自宅から近いイベントなどを検索できるサイト)で積極的に日本にいる外国人と交流する。

ただいろいろとある中で、私の一番のおすすめは『オンライン英会話』です。オンライン英会話とは、Skype(無料のオンライン通話)を利用し、お互いの顔を見ながら1対1で英会話を勉強できるサービスです。さまざまな会社がサービスを提供しており、会社によってサービスが多少違っています。今回は私が利用している『DMM英会話』を例にして、以下、書いていきたいと思います。


パート1 第6回 写真1

筆者が利用しているDMM英会話



オンライン英会話のメリットには、次のようなものがあります。

・経済的(毎日25分のレッスンで月5,000円程度)
・準備するものはパソコンのみ(マイク付のイヤホンがあるとベスト)
・前回紹介したように、英語を話す人の国籍はさまざまで、発音にもお国柄があります。たとえばDMM英会話ではいろいろな国籍の先生が在籍しているので、より本番に近い状況で学べる。
・ネイティブの先生を選べるプランもある。
・日本語が喋れる先生もいる。
・自宅にいながら、30分単位で自分の好きな時間を指定できる(早朝から深夜までレッスンが可能)。
・教材が充実している。
・マンツーマンレッスンである。
・わからない単語や聞き取れなかった表現は、画面上に打ち込んでもらえるので、その場で調べられ、復習の手間が省ける。

このように、メリットを挙げたらきりがないほどたくさんあります。基礎さえできていれば、英語が一番伸びる方法は、間違いなくオンラインを含む実践の英会話です。喋る量に比例して上達していきます。

ですが、私の失敗談として英語が全くできないうちにこのオンライン英会話を始めて、先生が言っていることが全くわからずに、こちらも何も喋れずに時間を無駄にしてしまい、結局最初の1カ月のみで退会してしましました。ですので、前回までのステップでご紹介したような基礎英語力トレーニングをしっかりと行った状態で開始することを強くおすすめします。

このオンライン英会話、ただ話すだけでなくいろいろな使い方があります。私が今まで2年以上続けてきて、治療家の方におすすめの勉強法をいくつかご紹介させていただきます。

治療家のためオンライン英会話活用法

①フリーコンバセーション
お互いに自己紹介をしたり、その日にあったことなどを話します。雑談は患者さんとの会話でも非常に重要ですので、いろいろな話をして英語のバリエーションを増やしましょう。

②模擬医療面接
先生に患者さん役になってもらい、実際のやりとりのシミュレーションをする。もしくは身体で不調な部分を聞いたりするなど、専門的な分野での会話をする。あるいは先生に施術者になってもらい、逆パターンで問診や挨拶のバリエーションを学ぶ。

③日記の添削
毎回レッスン前に記入するリクエスト欄にその日の簡単な日記を記入し、添削してもらう。これは表現や文法のチェックになります。

④発音のチェック
レッスン前に治療時に使う定型文を用意しておき、発音をチェックしてもらう。先生には聞こえた通りに文字を打ってもらい、これにより自分の発音が正しいか確認できます。


⑤テーマを決めて会話する
毎回1つか2つテーマを決めて、それについて質問をし合ったりして討論をする。「休日の過ごし方」「健康のためにしていること」「将来の夢は」など。フリーコンバセーションよりもテーマを自分で決められる分、そのテーマについて考える時間ができ、使いそうな単語を予習できるのでより狭く深い会話ができる。

私がおすすめするトレーニング法は以上です。他にも毎回レッスン前に無料で選べる教材がかなり充実しているので、いろいろな教材を試して行けば、ご自身にあった勉強法が必ず見つかると思います。

英会話は継続・予習・復習が一番重要です。毎回、ただ雑談をしているだけであったり、会話で出てきたわからない単語をそのままにしておくと、ある一定のレベルでつまづきます。段々と流暢に喋れるようにはなっても、会話のパターンが毎回同じようなパターンに偏ってしまったり、話題によって得意・不得意が出てきてしまいます。なので、より多くのバリエーションで少しずつ変化をつけてトレーニングすると良いでしょう。ほとんどすべてのオンライン英会話で無料体験レッスンをしていますので、気になった方はぜひいろいろな会社のものを試してご自身にあったところでトライしてみてください。


【今回の便利表現】

知っておきたいスラング(俗語・略語)例 日常会話編
前回はSNSやEメールのやりとりで多用されるスラングについて紹介しましたが、今回は日常会話でよく使われ、覚えておいて損はないスラングを紹介いたします。

・yummy ヤミー (何かを食べて)美味い!
・oops ウップス  おっと、やっちゃった、やべー
・piece of cake  楽勝、簡単なこと
・wanna ワナ(want to の短縮系) ~したい、~が欲しい
・gonna ガナ(going to の短縮形) ~する、~するつもり
・gotta ガダ(have to の短縮形) ~しなければならない
・bucks バックス dollars(ドル)のスラング 1bucks =1ドル
・Here or to go? (ファストフードなどで)持ち帰りますか? こちらで食べますか?
・gotcha ガッチャ (I have got you の短縮形) 捕まえた、了解
・suck サック いけてない、うんざりする
・It’s up to you  お任せします! 君次第だよ!



※2016年9月14日にシアナサイトで掲載された記事を転載しています


パート1用

斎藤大介(さいとう・だいすけ)
1985年、群馬県生まれ。高校卒業後、柔道整復師、鍼灸師、あん摩指圧マッサージ師の資格を取得。2010年、ファイテン株式会社に入社し、企業のトレーナーとしてプロ野球選手、プロゴルファー、ビーチバレー、大学駅伝などの選手を担当。2014年に独立し渡豪。ゴルフの名門AnKゴルフアカデミーの専属トレーナーとして活動しながら、2015年8月にJAPANESE SPORTS MASSAGEをオーストラリア・ゴールドコーストに開業。プロゴルファーを中心に、水泳オリンピック選手、野球・ソフトボールオーストラリア代表などのアスリートや一般の方まで幅広く施術している。


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