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【ヒュージ・リーダーズ】ドラゴンストーム【ケッシグの罠師、アレイナ/Alena, Kessig Trapper&簒奪者、イクラ・シディーキ/Ikra Shidiqi, the Usurper】

はじめに

Mark Rosewaterの偉大な発明に、プレイヤーの傾向の3分類があるでしょう。

ティミー・ジョニー・スパイクとして知られる分類の中で、私が最も当てはまると思っているのは「ダイバーシティ・ゲーマー」と「オフビート・デザイナー」です。

簡単にまとめれば「新しい、奇妙な構造のデッキ」を求めているわけです。

5マナ以上のカードしか使用できない統率者戦というヒュージ・リーダーズのルールは、まさにこの需要を満たすものでした。

衝動に突き動かされ、私は「謎のレジェンドのアンコモンを出すのが基本プラン」のデッキだったり、「無限馬超」だったりを組んできました。


さて、これらのデッキを組みながら、考えていたテーマがひとつありました。

ヒュージ・リーダーズでストームデッキを組めるのか?

ストームデッキは大量の呪文を唱えなければいけない性質上、ヒュージ・リーダーズとの相性は悪く見えます。

ストームと相性のいい、軽いフリースペルはほとんど禁止されているところからも、これは困難な挑戦に見えました。

しかし、あれやこれやとカードを眺めるうち、ヒュージにはまだフリースペルがかなりの枚数存在することがわかりました。

では、ヒュージにおけるストームをご覧ください。

デッキ

統率者
ケッシグの罠師、アレイナ
簒奪者、イクラ・シディーキ

クリーチャー(18)
黒曜石の焦がし口
峰の恐怖
雷口のヘルカイト
ヴァルカスの災い魔
雷光翼の匪賊
ヘルカイトの狩猟者
ドラゴンの女王、ラスリス
龍王コラガン
カーの空奪い、プローシュ
若き群れのドラゴン
豆の木の巨人
龍王アタルカ
世界を溶かすもの、アタルカ
ベレドロス・ウィザーブルーム
ジャンドの暴君、カーサス
ウトヴァラのヘルカイト
原初の飢え、ガルタ

ソーサリー(10)
闇の請願
生ける屍
熱狂のリフレイン
マナ噴出
捕縛の言葉
粗野な覚醒
新緑の熟達
鉄面提督の報奨
ドラゴンの嵐

インスタント(1)
路傍+瓦解

アーティファクト(2)
金粉の水蓮
紅蓮術師のゴーグル

土地(17)
古えの墳墓
無限地帯
モスファイアの谷
シャドーブラッドの尾根
黄昏のぬかるみ
偶像の石塚
野蛮な地
統率の塔
沼 2
山 5
森 2

デッキの動き

今回主役に据えたカードは《ドラゴンの嵐》。

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かつてスタンダードでも活躍した一枚で、デッキの中はデカブツばかりのヒュージ・リーダーズとは相性抜群。

ストームを稼ぎ、大量のドラゴンを呼び出すことで3人を一気に倒すのが目標のデッキになります。

では、具体的にはどのようにしてストームを稼ぐのか。

その鍵となるのが統率者であるケッシグの罠師、アレイナ/Alena, Kessig Trapperです。

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このカードは「このターン戦場に出たクリーチャーの中で最大のパワー」を参照してマナを出します。

つまり、マナ総量以上のパワーを持つクリーチャーは実質フリースペルになります。

この性質をうまく活用してストーム稼ぎとマナ加速を行いつつ、ストーム3を稼いで《ドラゴンの嵐》を撃つのが目標です。

ストーム稼ぎとマナ加速について

さて、アレイナで稼げるストームは1に過ぎません。
ここからさらに2回、できれば3回のストームを稼ぎつつ、《ドラゴンの嵐》に繋ぐためのフリースペルとマナ加速をご紹介します。

・フリースペル
《ベレドロス・ウィザーブルーム》
《鉄面提督の報奨》
《乗り込み部隊》
《熱狂のリフレイン》
《捕縛の言葉》

・マナ加速
《粗野な覚醒》
《マナ噴出》
《拡散する暴動》

ただし、《紅蓮術師のゴーグル》が戦場にあれば《熱狂のリフレイン》《鉄面提督の報奨》《捕縛の言葉》はマナ加速になります。

何枚かについて注釈を。

・《乗り込み部隊

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便宜上フリースペルとしていますが、実際には続唱でアレイナがいれば実質0マナでストーム2を稼ぐカードです。

捕縛の言葉

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5マナ以上が出せるアレイナをアンタップすることでマナ加速します。
ガルタ、カーサス、プローシュあたりを出せる場合はマナ加速に数えます。

・《ヘルカイトの狩猟者》

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リストにはいませんでしたが特殊な枠で、アレイナを統率領域から呼び出して6マナ出せるフリースペルです。
盤面が空でも状況次第では仕掛けられます。


これらのカードを活用してストームを稼いでいきますが、基本的にはフリースペル1枚、マナ加速1枚を持った上で土地7枚ならスタートになります。

呼び出すドラゴン

さて、順調にストームを稼いだら今度はドラゴンを出していきます。
かなり状況に左右されるのですが、いくつかのパターンをご紹介します。

パターン1:ラスリス&峰の恐怖&カーサス&アタルカ

1.《ドラゴンの女王、ラスリス》を出す
2.《峰の恐怖》を出す
3.ラスリスが誘発、トークンが出て峰の恐怖が誘発、5点を飛ばす
4.《ジャンドの暴君、カーサス》を出す
5.ラスリスが誘発、トークンが出て峰の恐怖が5点と7点を飛ばす(合計17点)
6.《世界を溶かすもの、アタルカ》を出す
7.ラスリスが誘発、トークンが出て峰の恐怖が5点と6点を飛ばす(合計31点)
8.全員で攻撃、二段攻撃を得て合計66点の戦闘ダメージ

以上の工程で合計97点のダメージを出せます。

パターン2:ヴァルカスの災い魔&若き群れのドラゴン&コラガン&ウトヴァラのヘルカイト

1.《ヴァルカスの災い魔》を出し、自身の能力で1点を飛ばす
2.《若き群れのドラゴン》を出す
3.《若き群れのドラゴン》の誘発を先に解決、災い魔で3点を2回飛ばす(合計7点)
4.《龍王コラガン》を出す
5.災い魔で4点を飛ばす(合計11点)
6.《ウトヴァラのヘルカイト》を出す
7.災い魔で5点を飛ばす(合計16点)
8.5体で攻撃、《ウトヴァラのヘルカイト》の能力が5回誘発
9.災い魔の能力で6点、7点、8点、9点、10点を飛ばす(合計56点)
10.合計24点の戦闘ダメージ

以上の工程で合計80点のダメージを出せます。

あとはこれらを手札に引いてしまったパーツとうまく入れ替えながら組み合わせることで、大抵は3人を倒せるダメージが発生します。

戦闘ダメージを確実に与えられるように、飛行クリーチャーをコントロールしているプレイヤーは焼き殺すのがポイントです。

皆さんも延々と一人回しをしてパターンを把握してみましょう。

おわりに

ヒュージ流ドラゴンストーム、いかがでしたでしょうか。

このデッキは

・デッキが50枚でキーパーツをマリガンで強引に探せる
・初期ライフが25なので比較的削りやすい
・統率領域に荒地があるので土地7枚まで伸ばしやすい

という、ヒュージ・リーダーズの性質をうまく活かしたコンボデッキになっています。

本家統率者戦と違った独特の魅力の一端を感じていただければと思います。

ぜひとも、皆さんもヒュージ・リーダーズならではのデッキを探求してみてください。

なんと9月19日には晴れる屋トーナメントセンター大阪でヒュージ・リーダーズ交流会が開催されるそうですので、組むなら今!!

ご時世もあり、私は遠征できませんが、皆さんがどんなデッキを組み上げるのか、楽しみにしています。

それではまた、ヒュージの世界で。

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