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アイドルと日々(curios about me)


今日が過ぎて、仕事が終わり外面のシャッターを下ろしたら、私はHalseyになる。
チケット売り場のシャッターを閉めて、キラキラ眩しい7人の男の子たちと舞い踊る彼女のように夢の世界にダイブして、上機嫌に鼻歌をうたったり、時には曖昧なはずなのに、不思議とまっすぐに飛び込んでくる異国の言葉に涙したりして、なんの仮面も纏わないで、私は私の時を過ごす……


今日仮面をつけた私は、私の役割をきちんと演じきる事が出来ただろうか?ヘトヘトになりながら同僚とすり減った心を慰めあって、くだらない冗談で嫌なことを洗い流したりして、ギリギリのところで笑顔を保有する。
私は自分の意見を持たない人が嫌いだ。まわりに流されることしかできなくて、自分を主張することをしない。YesとNoを明確にしないことで誰も傷つけないようにしているようで、結局たくさんの人に迷惑をかけてしまうような、そんな人を軽蔑する。そして絶妙に突かれると嫌なポイントを目ざとく見つけて私はあえて確信を突いてみたりしてしまうのだ。
たくさんの人の思惑があってたくさんの人の感情が交錯する世界をうまくすり抜けていくのは難しい。振り回されてしわしわになった気持ちのご機嫌をとるために、何か美味しいものを食べたくても、レストランは閉まっているし、コンビニで缶チューハイとカップ麺を買って帰った。


帰り道に冷たい風を浴びながら聴いた、柔らかな歌声が「I can make it right」と繰り返していた。“物事を正しい状態にする”という意味の魔法のようなその言葉は、まるで今日の私にかけられたおまじないのようで、とても温かくて、私は小さな幸せを感じた。
ヘロヘロになってカバンを下ろし荷物を片付けていると、預かったまま見ていなかった手紙を見つけた。開いてみると私への愛の言葉と飾らない思い出や、なんでもないエピソードがそこにあって、こんないじわるな私でもちゃんと愛してくれる人がいるのだと思って泣いた。恋人や異性や家族でなくても、この世界にはいろんな形の愛情があるのだと思ったら、私はまた少し、幸せな気持ちになった。


遅すぎる夕食を食べながら、ジョングクのVliveを観た。
コンビニのごはんも缶チューハイも最高に美味しくて、私の気持ちはハッピーだ。
『図書館で友達と密かに観ています』というARMYのコメントを読んでグクは笑っていた。そんな小さなことで笑ってくれるんだと思った。図書館で友人と密かにVliveを観ている姿はイメージしてみればとてもかわいくて、グクもまたその光景をイメージしたのだろうか……。そんな小さなことで、大好きな人が素直に笑ってくれる世界はとてもとても温かい。
記者会見の日にも同じことを感じた。
ゆんぎが未来のことについて、やりたい事がたくさんあると話したことに対して、どこかの国のARMYが『ゆんぎがそう言ってくれるだけで胸がいっぱいで、世界を手に入れたような気分』だと言っていた。私はどこの誰かも知らない彼女にとてもとても共感した。大好きな人が明日を楽しみに生きているだけで、私のちっぽけな心はとてもうれしさでいっぱいになるのだ。
私たちに遠い未来の約束はないけれど、ほんの些細な一言で、私たちはまた一つ、小さく幸せを感じる事ができる。
同じ今日を生きて、同じ明日に期待できる幸福がここにある。


“끝도 보이지 않던 영원의 밤 
내게 아침을 선물한 건 너야”

“終わりも見えなかった永遠の夜、僕に朝を贈ってくれたのは君だよ”



この言葉を突き返したい。
それはこっちのセリフなのだから。
何もない最低な夜でも、夜が深くなるほど、キラキラ輝く星で満たしてくれるから。


curious about...
大好きなあなたたちにとって今日はどんな日だっただろう。
きっと寝不足だろうけど、健康で、ひどい怪我をしないで、
楽しく笑って過ごしてくれていますように。
明日もとびきり良い日になりますように。


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