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9月24日ビットコインが暴落した

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2021年9月24日夕方、仮想通貨ビットコイン($BTC)が45000ドルあたりから1時間でなんと4000ドル、約10%ぐらい暴落しました。イーサリアム($ETH)やリップル($XRP)も大幅に値下がりしました。

ビットコイン暴落の原因は中国政府の仮想通貨取引違法化

「戦争かテロが起きたのか!?」と思いましたが、欧州株式市場は以上ありませんでした。調べると、中国政府中国の中央銀行が仮想通貨の取引を違法化して今後規制を強めていくということです。

中国人民銀行が記者会見で質疑応答の中で

全ての暗号資産に関する活動は違法だ!

と呼んだということです。これまでもビットコインのマイニングなどに関しては規制の対象にしていましたが、仮想通貨取引そのものをかなり厳しく規制する方向に舵を切りました。

中国以外にある取引所などが、中国のお客さんに対してサービスを提供することも違法にする

という風に言っています。

仮想通貨規制、習金平の本当の狙いは資産流出阻止とデジタル人民元

このように中国政府が厳しく仮想通貨を取り締まるのは、中国政府が国民の資産の動きを監視できず、資産の海外流出を防げないからです。中国人は基本的に汚職が蔓延する共産党独裁の中国政府も、その政府が発行する通貨、人民元も信用していません。

そのため、中国人はビジネスや投資で利益が出ると海外の銀行などに保全したくなります。習金平主席自体も多くの資産をパナマなど海外に退避させています。自分が政権を追われたときに、差し押さえられないためです。

さらに、世界最大の輸出国であると同時に、世界最大のエネルギーと食料の輸入国でもある中国は、人民元の価値が暴落しないよう、バスケット制でその価値を維持してきました。人民元の価値が下がると輸入食料品やガソリンのインフレにつながるからです。

しかし、物事を表面的にしかとらえる能力しかないアメリカの前の大統領、トランプ大統領は「中国が為替操作をしている」といって貿易戦争を仕掛けましたが、完敗。それは輸出競争ばかりに目が行って、人民が政府の100%言いなりになっていると浅薄にも考えていたからです。

デジタル人民元導入も主目的

デジタル人民元導入も主要課題です。中国のデジタル決済・QR決済は日本よりだいぶ早くから活発に利用されてきましたが、それも銀行や貨幣への不信感があったからです。それにしてもアリペイのアリババなど民間企業にお金の流れを支配されれば、中国政府の名誉はさておき、政府高官が不正蓄財などやりにくくなってしまいます。今回も、あくまで中国政府が2022年にも発行する予定のデジタル人民元以外のデジタル通貨発行を認めないことにしています。

中国の仮想通貨の規制・禁止はうまくいくのか?

しかし、海外のアナリストの中には「それがうまくいくとは思えない」というふうに考える人もいます。過去の2013年や2017年にも割と厳しいことを言っていた前例がありましたが、仮想通貨マイニングのような大規模な施設が必要なものはさておき、「実際に中国人が普通の仮想通貨取引をするのを完全に止めるようにするのは難しいのではないか」とということです。またインターネットの遮断みたいなことをやらないといけないのかもしれませんね。

ビットコイン相場はまだ上昇する?

また、ビットコインや仮想通貨全体の相場に関しても「それほど悲観的になる必要はないのではないか」というアナリストもいます。1BTC=50000USドル直前まで急上昇した後、中国の恒大集団(エバーグリーン)の債務問題で2割近く値下がりしましたが、それでも30000ドル台だった2ヶ月ほど前に比べれば、やっぱりまだ2割ぐらい高いわけです。「おそらく4万ドル前後くらいから買いが入ってくるのではないか」ということです。今回も41000ドルが主要なサポートラインになっていて、4万ドルまで落ちることはありませんでした。また50日平均線などで見ると、やはりもう少し上昇してもいい余地はあると見られています。

恒大集団の債務懸念時の暴落でオプションは整理された状況

またオプション市場などを見ても、今週前半の恒大集団の債務デフォルト懸念時の急落で、かなりショート売りの残高が整理されて受給関係は改善してきています。 また一時期まで高騰が問題視されていた ethereum のガス代ですが、ここ数日はかなり落ち着いてきてますよね。ずっと3桁だったものが35から60gweiという数字を目にすることも多くなってきました。

イーサリアム($ETH)に買いが入りそう

そして NFT 市場ではやはりイーサリアムベースのプラットフォームが主体になっています。4000ドルぐらいが今までの最高値になっていますが、その辺りを超えてくればさらに大幅な上昇が期待できます。イーサリアムは現在、3000ドルを切って2900ドルくらいまで一旦下がりました。こちらもやっぱり買い場を探している市場関係者は多いのではないでしょうか。

期末要因でもうしばらくは調整が続く

 ただタイミングもあります。9月末で多くの企業は期末、四半期末になります。また機関投資家トレーダー、ファンドマネージャーに関しても月末なので利確をある程度してくる可能性があります。月末までは若干弱気の相場が続くかもしれません。