核ミサイル、ひろったよ

今朝、通学途中で核ミサイルを拾いました。ミサイルといっても、大がかりな発射台が必要なミサイルではなくて、ロケット花火と同じくらいの大きさの小型核です。小型核といっても、これを使ってしまうと、原爆や水爆がカンシャク玉に等しく思えてしまいますね。日本列島が消し飛ぶほど強力らしいです。僕は器用に核ミサイルを飲み込みました。よく奇術師が剣を飲み込む手品をするじゃないですか。あれとまったく同じ要領です。核ミサイルを食道内にぶら下げ、手のひらにミサイルの発射ボタンを持ち、僕はテロリスト気取りで地下鉄に乗りました。笑いがこみ上げて仕方ないです。たぶん、乗客は僕のことを頭のおかしなやつだと思ったと思います。僕は口をぽっかり開けたまま天井を見上げて、よだれをだらだらと垂らし、ミサイルを胃におっことしてしまわないように、細心の注意を払いました。マスクはしていますよ。このご時世だし。駅の改札で駅員に声をかけられたが、なんとかかわして、空を見上げたまま地上に出ました。僕は横断歩道を渡ることになりました。右を見て、左を見て、また右を見て。そして隕石が堕ちてくるかもしれないので、再び空を見上げます。本当に隕石が堕ちてきました。僕はすかさず、核ミサイルのスイッチを押しました。隕石は地球と衝突スレスレのところで、粉々に砕け散りました。僕はミサイルが食道を通過した時の擦り傷が元で、今、とても苦しんでいます。そして、僕の吐く息からじゃっかんの放射能漏れがあります。放射能を無効にするために、ドラッグストアで歯磨きセットをかって、しっかり磨きました。ライオン歯ブラシなので、これはネコ科の動物用の歯ブラシでしょう。そういえばうちの猫も自分で歯磨きをするくらい賢くなりました。間違えてネコ用を買ってしまいましたが、放射能駄々漏れの状態はまずいので、公園で歯磨きをしました。口腔洗浄液も買ったので、僕の息はとても爽やかです。ミントの香りです。放射能を測定したところ、まだ少し放射能が混ざっていました。ミントの香りの放射能なんて、ちょっと、耽美ではありませんか。僕とキスしてくれる女性を募集中です!!

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