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迷子の大学2年生がidentityに気づくまで

島 碧斗
東京大学工学部化学生命工学科 3年


identityが迷子になっていた自分

僕がidentity academy(IA)に入ったのは、大学2年の4月。大学入学以来、「面白いと思えること」をやり続けてきた自分は、自分が何をしたいのか全く分かっていませんでした。
大学では教養課程で法学、政治学、経済学、哲学、心理学といった文系領域の学問や、数学、統計、生物学といった理系学問の入門を学んでいましたし、学校外では医療・ヘルスケア課題の解決に挑む学生団体で活動を続けたり、次世代の環境分野のイノベーター育成プログラムに参加したりしていました。
これは全て、「面白そう」と思ったことです。一方で、興味が湧かないことには本当に何もやる気が出ませんでした。そんな時、見つけたのがこのIAでした。金融なんて学んだことなかった。ただ、直感的に面白そうだと思ったために、応募を決めました。

社会と自分との距離をはかる

いざ始まったIAでは、元Goldman Sachsの森山代表理事を筆頭に、投資やビジネスの最前線を走っている方々からの講義を通し、「金融」と「キャリア」を主軸として多くの学びを得ることができました。投資におけるリスクマネジメント思考はより一般化して捉えることができ、たとえば”主観と客観”、”長期と短期”という相対する考え方の往復による意思決定というのは、社会全体を捉えるのにも、個人のキャリアを考えるにも活用できる考え方でした。
またお金については、やはりまだ教育機会が充実しておらず、自分も経済に関するニュースはずっと宇宙語のように聞こえていました。しかし、社会を見るときにお金というのは欠かせないピースであり、個人のキャリアにおいてもすごく重要な要因になります。そんなお金についての理解を深められたことは、大きな価値でした。

転機

一体何をしたいのか、どう生きていきたいのか分からなかった自分の転機は、IAに他なりません。もちろん、IAの講義で自分の強みを再考したことや、起業家、投資家の講師陣の生き方を知れたことは、大きな要因でした。しかしそれだけではありません。
最も大きいのは、IAが圧倒的な精鋭部隊であること、だと思っています。そもそも、参加した4期の中で自分は最年少、大学2年生でした。4期生の中で僕は、1~5歳ほど年上の、理系の院生や、文系学問を学ぶ大学生、外資系コンサル企業に就職を控える学生、スタートアップやVCでインターンしている学生など、「研究」と「ビジネス」の領域で極めて優秀な人たちに囲まれていました。
教養学部でまだ専攻を決めていなかった(東京大学には「進学選択」という制度があり、2年前期終了時に3年次以降の後期課程で専攻する学問を決める制度があります)僕は、数年後の未来に向かってどんな道を歩み、どんな能力を身につけ、どう輝きたいのか、そしてそれをどう社会に還元し、どう生きたいのか、その人たちと話しながらずっと考えていました。

僕はIAに参加するまでずっと、研究や大学院といったものを忌避していた面がありました。大学で体系的に学べることはもちろん大事だが、学問に没頭すると社会の流れに取り残されているように感じてしまう。だから早く社会に出てビジネスをしたいんだ、そう思っていました。
思えば高校生で文理選択をした時から、研究=暗いイメージ、で文系を選んだ記憶があります。しかし、IAの講師にも、大学院で学んだことを仕事に活かして活躍している方が沢山いました。講師だけでなく、IAで出会った院生は、圧倒される人たちばかりでした。社会と隔絶されていることなんてなく、知見を活かしてVCでインターンしたり、学生団体を立ち上げたり、そういった選択肢もある。
そして何より、キャリアというと「客観」的な箔を気にしてしまいがちですが、研究について語ってくれる院生の目が輝いていて、「主観」的にただ好きなこと、楽しいことをとことん突き詰める姿勢を忘れてはいけないと気付かされました。

これらをきっかけに僕は、大学という場においては、普遍的で拡張性のある生命原理について研究したいと思い、理転を決意しました。もちろん前途は多難です。でも、気持ちでなんとでもなると思っています。

おわりに

僕の人生における一つの大きなターニングポイントは、IAによってもたらされました。
でも、何でも客観視してしまうクセのある自分にとって大事なことは一つだけです。それは、「無意識に消していた選択肢まで考え直し、やりたいことに気づき、それをとことん純粋に突き詰める」ということです。
もちろん人によって、IAを通じて感じること、得るものは変わるでしょう。しかし、How Toに終わらない、生きていくうえで必要な考え方を、生き方を伝えてくれるのが、このIAだと思っています。
数ヶ月前の僕のように、自分がこの先どうしていいか分かっていない大学生にこそ、IAに参加してほしい。そう思っています。
改めて、IAの講師陣の皆さん、お世話になりました!そして、これを読んでいるハングリーな大学生のみなさんとお会いできるのを心から楽しみにしています!

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