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業務日報2024/5/17~役員会議

今日もまた、気が重い日がやってきた。私はIT企業で新規事業を担当している。新規事業は軌道に乗るまでは利益を生み出すことはなく、そのため役員への報告が欠かせない。役員会議は午前9時から始まる。

メンバーと取り組んでいる5つの新規事業は、今日もまた「進展なし」。毎回同じ言葉を繰り返す自分に嫌気がさしつつ、重い足取りで会議室に向かう。役員たちは、呆れた表情を隠すことなく、私の言葉の隙間を突いては鋭い質問を浴びせてくる。まるで蜂にされるかのような激しい攻撃。心の中では反論の言葉が渦巻くが、それを口にすることはできない。

やりきれない思いを抱えたまま、次の仕事に取りかかる。提携先とのアライアンスや企画の話を進めるため、忙しい一日が続く。夕方にはウェビナーにパネリストとして参加。テーマは「成熟企業でのDX戦略」。朝から社内でつつかれた自分が、素晴らしい働きをしている方々の前で話すなど皮肉でしかないが、プロフェッショナルとしての顔を保ちながら他の企業代表とウェビナー収録をやりぬいた。

すべての予定が終わり、社に戻ると既に21時を過ぎていた。目をこすりながらキーボードを叩いている営業部長の姿が隣に見える。彼もまた、長い一日を戦い抜いてきた仲間だ。「仕事終わりに一杯やろうぜ」と声をかけ、町中華へと足を運んだ。

一時間ほど、ビール片手に愚痴をこぼし合う。「メンバーには、俺たちが弱音を吐いている姿を見せられないな」と、営業部長と笑い合う。駅近のカフェで月曜日からのプランを話し合い、来週への決意を新たにする。「来週からやるぞ!」と心の中で誓い、夜の風に吹かれながら家路に就いた。

この戦いはまだ終わらない。これからだ。

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