見出し画像

「その男、ジョーカー」の周辺設定を作る⑦

 どうも、松田悠士郎です。
 今回は、先ず前回作り始めた情報屋の設定を更に考えます。
 主人公の私立探偵青天目譲が、かつて刑事だった頃から付き合いがある情報屋で、表向きには古本屋を経営、ビジュアルは松重豊さん、という所までできました。
 さて、この男が何故情報屋になったかを考えます。
 ありきたりなのは、反社会的勢力に所属、または仕事上の関係を持っているという設定ですが、ここはひとつ外して考えます。そこで思いついたのが、

『元新聞記者』

 です。
 新聞、それも社会部辺りの記者ならば、警察は勿論反社にも取材をかけるし、そこから人脈も得られるので情報屋にはうってつけと言えるでしょう。
 次に、現在の表向きの職業である古本屋とどう繋がるか? ですが、これはかつて大学の文学部に在籍していて、元々は作家志望だった事にします。なのだ就職先も本来は出版社を狙っていた筈ですが、何故か新聞社の方に入ってしまった、という所でしょうか。これもありきたりな気がしますが、あまり奇を衒い過ぎても良くないでしょう。
 後は古本屋の屋号ですが、これは特にオマージュやパロディが思いつかないので困ります。
 暫く考えた結果、屋号は『渋谷書房』に決まりました。こちらは、松重さんの当たり役となった井之頭五郎(「孤独のグルメ」シリーズより)の苗字「井之頭」から「京王井の頭線」と連想し、その始発及び終点の渋谷駅から頂きました。従って、キャラクターの苗字も「渋谷」に決定します。

 情報屋が決まった所で、次は譲に拳銃等を渡す故買屋を考えます。
 前回、工藤俊作(「探偵物語」より、演:松田優作さん)に拳銃を用意する骨董屋のイイヅカ(演:清水宏さん)を紹介しましたが、やはり譲にもこの様な武器を都合してくれる存在が必要だと考えます。刑事ならともかく、探偵では武器は所持できませんから。
 このnoteで連載していた「鳳凰落とし」には、表向きモデルガンショップ「MUZZLE FLASH」を経営しつつ、裏で銃器等を売買する男(名前は未設定)が登場しましたが、さすがに同じ手は使えないので別の設定を考えます、と言いたい所ですが、こちらは既に案があります。
 かつて、脚本家の丸山昇一さんが、優作さんの個人的依頼で執筆した脚本の中に、「チャイナ・タウン」という作品があります。この作品は、当初からテレビドラマとして考えられていたそうで、脚本はその第一話に相当します。この中に、表向き中華料理店を経営しながら、裏で銃器を扱ったり海外逃亡の援助をしている人物が登場します。なかなか面白いキャラクターなので、この設定を頂く事にします。ただ、そのまま中華料理店では芸が無いので変更します。中華料理以外で思いつくのは、やはりイタリア料理店でしょうか。イタリアと言えばマフィアも居ますし(語弊しかない気もしますがお気になさらず)。
 次はビジュアルです。イタリア料理店の店主なのでイタリア人か、日本とイタリアのハーフをイメージしたのですが、なかなかハマらなかった(というか、日本とイタリアのハーフの有名人がなかなか居なかった)ので、少し範囲を広げて調べました。その結果、その出自のみならず容姿からピッタリな人を見つけました。それが、

『ISSAさん(DA PUMP)』

 です。
 ISSAさんはアイリッシュ系アメリカ人と日本人のハーフらしく、確かにやや日本人離れした顔をしている印象です。ISSAさんが厨房に立つ姿を想像してなかなか面白かったので、決定です。

 今回は情報屋と故買屋を作りました。次回は、未定です。

《続く》
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?