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#008:テレビ番組とガイドさん。

ここからはちょっと、私の番組への疑問。

某HKの某散歩番組で、「トンレサップ湖には100万人が水上生活をしています」と流れていたけれど、現地ガイドさん曰く「あっちの岸は不法滞在のベトナム人」「こっちの岸はカンボジア人」とバッチリ分けて説明していたことをイッショクタにしていたり、ガイドさんは「水上生活は苦しいし、土地を与えられるなら本当は陸に住みたい」と話していたのに、番組のナレーションでは、なんだかのどかに「子供の頃から水泳学んだり、水に浮かぶ庭を作ったり、親族みんなで工夫して仲良く水上生活してるぞ」みたいな表現があり・・ちょっと気になるなど。
ほんの一瞬しか現地を訪れていない私が気になるぐらい、それぐらいベトナム人に対して現地ガイドさんが嫌そうな顔をしていたので、余計に某HKの扱い方がお花畑な感じがして「う」となったのかもしれない。

楽しく明るく街紹介。その中でポル・ポトの悲しい爪痕からの復活しつつある教育まで含められるのだから、シェムリアップ編の脚本家の方の技術は素晴らしいと思う。だけど旅番組の情報だけでは、能天気な観光客で終わっちゃうんだな、鵜呑みにしちゃいけないなと改めて思う。勿論、能天気になりたくて観光客する人もあると思うから、それはそれでいいんだけど。人それぞれだけどな。

トンレサップ湖の干満。水色の部分が濃紺部分まで縮まるって、琵琶湖じゃ考えられないよね。

さらにここからはガイドさんへの思い。

今回のカンボジア旅二泊三日には空港への送迎と三日間の観光地巡りに1人のガイドさんについてもらいました。移動は楽だし、現地の人からリアルタイムな情報を聞けるなんて、楽しいじゃないですか。
ただ、旅の途中から感じていたのはガイドさんの思想や得意分野で紹介される内容、説明される深浅は変わるんだろうなぁ・・という当たり前のことを改めて。
今回のガイドさんはご自身がアン・コールワットの西参道の修復プロジェクトに参加していて、途中で辞められたという経歴を持った方。そのおかげで遺跡の修復国やそれぞれの国の修復方法には一家言ある感じで詳しく伺うことができた。キリングフィールドやクメール・ルージュの内戦についても、私たちに手加減しつつ紹介してくれた内容が、後から今回のnoteで書き散らす“復習”程度にはちょうどいい具合のヒントだったなぁと思ったり。新しいシェムリアップ空港への感想は、非常に生々しく興味深かったけれど、ちょっと偏っているものだった気もする。
そんなこんなで、ここでやっぱり忘れてはいけないのは、彼の不満や感想がカンボジア人の総意ではないこと、だな、と。


三毛作可能な水田。牛が耕してます。
オールドタウンのあたり。夜にもう一度行けばよかった。
マレーシアやシンガポールにもある、西洋風の2階窓のデザイン。

という訳で。

テレビもガイドさんも、悪意はなくともなんらかの思想で発信されているものだから、それをどのように受け止めるかの責任は私にあるんだな、と改めて自己認識しておこうと思いました。
今回のように「小学生の宿題」と変わらんレベルの調べ物の情報確認からですら、違和感を発見できたのだから、自分の中で「?」と腑に落ちないことや、さらさらと流れ込み過ぎることには気をつけて周辺の情報も確認しないとな、と、改めて感じたのでした。

ものを調べる、情報を集めるって、面白くてハマる。
だけど、より現実や事実を求めることは難しくて、そして楽しいなぁ。
・・と、またしても。
ただ茫然と見上げる私なのでした。

安心してください。カンボジアにもスタバはありました。しかし大きい壁画!


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