子どもの読書感想文

子どもから渡された、読書感想文用の本。

パラパラめくる。

日本語訳すると、

味のない描写が続いてくのは、

仕方ないのか。


この人物、サイコパス的?

現代子にウケそうだけど、

あたしが読むんだわ。

まあ、薄いから我慢するか。


覚悟を決めて1ページ目を開く。

1行目、
「きょう、ママンが死んだ。」

なんだとぉ?

あたしを殺す気か?

いやまてよ。

この始まりは、覚えがある。

古典の名作では?


先日も見たはずの、表紙に戻ると、

カミュ『異邦人』

そういえば、本を渡されたとき、

タイトルを読み上げた。

「異邦人……」
「お母さんじゃん」

あたしに、この手のものは読解できないよ。


主人公のムルソーと違って、

母が亡くなったとき、
柩のなかの顔をちゃんと見たし、
枯れきった身体も触った。

お母さん、見習うべき自然死の
死に様を見せてくれてありがとう。

心から、ありがとうございました。


読書感想、
「自分の普通さに安堵しました」

これだけじゃダメだろうな……。


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