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北窓開くについて

こんにちは。ictmと申します。
私は、北窓開くという季語を初めて知った時、
春の暖かさをよく表しているなと感じました。
そして同時に、音数があるこの季語で俳句を作る事に
いつか挑戦したいと思ったことを覚えています。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版春』
角川学芸出版、2018年
67頁以下67頁に載っている「北窓開く」という季語について
紹介いたします。

「防寒のため、冬の間閉じていた北側の窓を開くこと。
冬の寒さが家の中から一掃され、春になったことを実感する。」

次に「北窓開く」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「北窓を開く誰かに会うやうに」

今井杏太郎が作った句です。

今から句に対する私の推測を書きます。
全体として作者は、北窓を開く動作と、

誰かに会う時に自分自身の心を開きたい気持ちに
似たところがあるということを

描いているのではないかと思います。
北窓を開くという季語の動作から、

もたらされる冷たい北風を想像しました。
一方でそれに関連し、出ていく、

よどんだ空気がある事にも考えが広がったのです。
「誰かに会うように」のフレーズには、
作者の優しい人柄が表れていると考えます。
心を開くことで場が和み、温かい空気が流れて
窓を開ける事で、
太陽の暖かさを感じられる事を
作者は伝えたかったのではないかと感じました。
物事に色々な面がある事を簡潔に伝えている

作者の言葉遣いに驚きました。

最後に私が、「北窓開く」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「北窓を開く手紙の封開ける」

この句は、とても結果がどきどきする手紙を開ける光景と

北窓開くという季語を合わせて作ったものです。
季語で伝えられることを

考えて俳句を作っていきたいです。