桜漬について

こんにちは。ictmと申します。
私は、桜漬という季語を初めて知った時、
春を身近に感じられる素敵な季語だと思いました。
実際に見たことはありませんが機会があれば見てみたいです。

今回は、角川学芸出版編『俳句歳時記第五版春』
角川学芸出版、2018年
60頁以下60頁に載っている「桜漬」という季語について
紹介いたします。

「八重桜の花や蕾を塩漬けにしたもの。
熱湯をそそぐと花びらがほどけ、
香気立つ。
花湯として祝いの席に用いられるほか、
炊き込み飯などに混ぜたりする。」

次に「桜漬」という季語が
使われている俳句を紹介いたします。

「止みさうな雨上がらずよ桜漬」

岸田稚魚が作った句です。

今から句に対する私の推測を書きます。
全体として作者は、止みそうな細く小さい雨粒と
家の中の桜漬けを見て感じたことを

表現したのではないかと思います。
私は、作者の視点の移り変わりを感じ取りました。
外の雨の景色とテーブルの上の桜漬けは、

作者から見た大小の対比ともとれるし、
遠近感の対比とも言えると私は、考えます。
雨が止んだら外に出て春を感じたい作者の気持ちが
雨あがらずよの「よ」に
表れていると感じました。
桜漬けは、花湯にも用いられ熱湯に入れるとほどける特徴から
桜は、春の暖かい細く小さな雨で

開花に近づくのだろうかとの発想に至りました。

最後に私が、「桜漬け」という季語を
使って作った句を紹介いたします。

「昼食の端にちょこんと桜漬け」

この句は、存在したら素敵だなあと思う風景を

基に作ったものです。
語順の効果を考えて作っていきたいと思います。