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New Educatino Expo参戦記①坂井先生が子供に注ぐ眼差し

まだ大雨の余波の残る6月3日(土)、New Education Expo 2023に行ってきました。自分の登壇については、来週の大阪が終わった後に書こうと思いますが、一先ず、東京セッションで考えたことを何回かに分けて書きます。

魅力的なセッションが山程あるNEEですが、最初の枠はこちらへ。

いや、これはもう行かざるを得ないでしょう。私が「ICT×インクルーシブ教育」をライフワークに据えることになるきっかけを作った3人のうちの2人が登壇するのですから。

非常にやる気のあるリスナーだった私は「そうだ、連続実況ツイートやってみよう」と思いつきます。そんなのやったことなかったのですが、やっていただいたことはあって、それって後から見返すとけっこうふり返れて良かったのですよね。お世話になっているお二人にいくらかでも恩返しができればと思ってやってみました。

やってみてわかりました。「これ、俺には無理なやつだ」と。よく考えてみたら、そもそも私は講演の時ってメモをほぼ取らないのです。書いても、よほど気になるキーワードを一つ二つくらい。聞くことに集中していないと話が頭に入ってこないのです。

メモを取っていないので忘れてしまうことも多いのですが「忘れたことは自分にとって大した内容ではない」として諦めて、それでも自分の中に残っていることを大切にする。そんな聞き方でやってきてしまった人間なので、話を聞きながら実況ツイートをするというのは相当にハードルが高かったです。

でも、確かに読み直すといいふり返りにはなります。結論。毎回、誰かやってくれないかなぁ(笑)。

坂井先生の講演は、坂井先生の教育哲学と言うか、人間性がそのまま溢れてくるような内容でした。例えばこの辺り。

その通りだと思うのです。でも、教師は「ここまで環境を整えているのだからできるはずだ。できないのは君の努力が足りないからだ!」とか言いそうだったりします。そうじゃないだろうと。

或いは附属坂出小の滝井先生の発表の中で、運動の様子を動画に記録してロイロで共有する実践発表への「できないところ、見せたくないところを晒すことにならないか」注意が必要とのコメント。

また、最後の質疑応答のとき、ちょっとだけ生成AIが話題になったのですが、その時の「AIはその子が傷つくことを言ったりしないだろうか、というのはちょっと怖い」という発言。

こうしたところからは坂井先生の子供に注ぐ視線があくまで優しい、子供目線のものであることが伝わります。坂井先生の人としての根本的な優しさを感じる講演でした。

坂井先生の講演を聞いた後(これはこの日一日考え続けることになるのですが)「インクルーシブ教育とは何か」という問いがずっと頭の中をぐるぐると回っていました。
「マジョリティのための学級・学校になっていないか」
「困っている子がいたら特別扱いするよ」
坂井先生のそうした言葉からは、現代の学校において子どもに優しくないところはどこかを考えさせられます。

そこでICTが強い味方になることは間違いないと思いますが、ICTを使えばそれで解決というわけでもありません。それ以前に「我々はどんな学校を目指すのか」ということについて改めて考えなければならないな、と思ったのでした。



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