見出し画像

インクルーシブ教育研究校

茅ヶ崎市立第一中学校の研究会講師を務めさせていただきました。ここは凄い学校です。まず、吹奏楽が上手い。(「え、そこ?」と思われるかもしれませんが私も吹奏楽OBなので無視できないんですよね…。)

それに桑田佳祐さんの母校でもある。

しかし、何より凄いのは、ここが「インクルーシブ教育」をテーマに研究・実践を進めているということです。そんな学校に講師で呼んでいただけるのは光栄以外の何者でもありません。

まずは授業を参観。美術、数学、英語の授業を見させていただきました。

ここで講師としては壁にぶち当たります。中学校の授業の見方がよくわからないことに気づくのです。
「小学校だったらもっとガヤガヤしながら進めるんじゃないかな」
という場面でも中学生はとても静か。極めてマジメに取り組みます。
これをどう評価することが適正なのか。うーん。

気を取り直して講演開始。今日はインクルーシブ教育を研究している学校ということだったので、書籍の内容に思いっきり寄せた内容にしてみました。主なスライドをいくつか紹介すると…。

まずは、私がICT×インクルーシブ教育にのめり込んでいくきっかけを作った3人を紹介したスライド。

佐藤さんについては、私が佐藤さんを尊敬するに至った最初のエピソードを紹介しました。(その後、「養護教諭の先生は何者なんですか!?」という質問が来たのには笑いました。)
また、2017年のATACで坂井先生から伺った「その授業で子どもに本当にやらせたいことは何なのかをよく考えてほしい」ということの意味を解きほぐします。
A君については、実践を紹介する中で触れていくことに。

これは自分でもまだもう少し考えたいところなんですけどね。インクルーシブ教育が実現されるためには「お互いの違いを認め合う」雰囲気が必要ですよ、ということを述べました。

これは佐藤さんと議論する中から生まれたスライド。そう、「特別な支援を必要とする誰か」だけではなく、全ての児童生徒が使おうと思えば使えるように環境を整えておくことはICT×インクルーシブ教育の絶対条件でしょう。しかし、教師が行ったどんな支援よりも有効なものがあります。それは…。

そう、友達からの称賛です。「すごいじゃん!」「そんなこと私は考えられなかった」といった友達からの称賛。これに優る有効な支援はありえないと思います。それを引き出すためにも「誰もが使おうと思えば使える環境整備」が必要になってくると考えています。

というようなことをペラペラと話させていただきました。「小学校の話だからなぁ。中学校の先生にヒットするかな?」と思ったのですが、質疑応答では手がどんどんあがりました。そのどれもが前向きで重要な指摘ばかり。インクルーシブ教育の本質に係る質問もありましたし、学校全体が前に進もうとしているからこその困りごとについての質問もありました。素晴らしい。私もけっこう力を入れて答えさせていただきました。

それ以上の内容については書きませんが、恐らくその場にいる全ての人の中で、誰よりも私にとって学びの多いひとときでした。茅ケ崎市立第一中学校の皆さん、ありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?