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【風呂桶潰れる事件】5/28上高地32日目

コントラストよ


朝からお天気に恵まれた土曜日。
後楽日和の朝は営業時間前からソワソワと小屋を覗きに来るお客もチラホラ。

6時前からお隣の明神池を拝みに来る人もいる。500円払って望める池も6時からしか入場できないが、もっと早く観たくてロープの張られた神社の前でソワソワしている人も。

6時に神社はドンドコ太鼓を鳴らす。

我が小屋の朝礼は6時10分前。
太鼓の音と共に仕事を開始する訳だが、寝坊する時はたいてい太鼓の音でハッと目覚める。

小屋の食堂の営業時間は8時半と飲食店としてはかなり早い方であるが、全開放の囲炉裏があって、文化財レベルのモノが幾つか飾ってある小屋なので、営業時間外の看板をかけていても、見知らぬ人がフワッと入ってくるのが我が小屋の常。

我々の生活そのものが四六時中見せ物の一部になっている。

梓川もキラキラ


今日は予想通り忙しい日。
コロナ騒ぎがひと段落すると共に小屋の活気もだいぶ戻ってきた様で。

団体さんも重なり、お泊まりも8名と小忙しくパタパタしていた。

タバコを求める明神館への道

夕方のこと。
お風呂を終えた泊まりのお客さんが風呂桶が潰れていたことを教えてくれた。

我が小屋の風呂で使っている桶は、公衆銭湯にある様な普通のプラスチック製。

どうやら前に入ったお客が椅子の代わりに桶をひっくり返して座ったらしいのである。どうやら前年にも同じ事件があって、その時も今日と同じお客さんの団体であった。

潰してもいいから一声報告してくれたいいのにと思いつつ。

この中に風呂桶に座ってグシャリとする癖が抜けずにそれを報告できないオジサンがいるという。

なんとも微笑ましい疑心暗鬼な夜を小屋一同共有する。シュークリームやカレイの一夜干しにお酒等も頂いている常連さんなので、なんとも言えないのであるが…

風呂桶を椅子にしてぺシャリとしてしまう想像をすると可笑しみが止まらない。

色んな人間の生活のクセを感じる土曜日でした。

いつか間借りではない正式な自分のお店を持ちたい。 これまでに無い滋養と楽しさに満ちたモーニングで 他人様の朝を彩れる様になるまで、その全過程をnoteに残します。 面白かったらサポートして下さい。 貴方も世界でも稀なモーニングの当事者となって見届けて下さい。