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第6回笹井宏之賞 応募短歌➀

短歌10首

気に入った景色を切り取りアップする 写ったゴミはないことにして

ありがとうをメモに書いておかなくちゃ言い忘れる大人になった

手のひらに収まるサイズの人形を等間隔に窓辺へ並べ

誰にでも秘密はあるよと言う君の指から読み取るパスワードたち

手の甲に見覚えのない×バツ印 勝手に○×マルバツゲームをするな

空色のドレスをまとったシンデレラ 曇り空ならまぎれてしまえる

どこ見ても場違いだとしか思えない姿を眺める鏡すらない

本当はガラスの靴より腹満たす食事のほうが欲しかったかも

靴屋さん、私以外もぴったりのそんな一足が欲しいのです

半分の窓から飛び出す薪の子よ燃えぬ生を選んだ末路は


2023年の第6回笹井宏之賞に応募していた50首連作をはじめから10首まで掲載しました。修正などはしてません。
11首から残りも、今後分割して公開します。せっかく応募した作品なので全部載せるつもりです。ここ直したいと思ったりもしますが、これも記念。

連作タイトルは「空想の世界だけが友達」でした。

第7回も応募する予定なのですが、前回より成長できたものを応募できればいいなと思います。あとより連作の形にできればいいかな……。
鋭意制作中です。

他に投稿した短歌はこちら。

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