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一石二「鳥」クイズ その6 食と記憶 編

回答していくだけで野鳥に詳しくなれる&野鳥への愛が深まる、「一石二鳥」のクイズです。今回は野鳥の食と、それに付随する記憶力についてです。鳥類の驚異の記憶力が明らかに!?問題の後に解答と解説を記載しています。
初めて一石二「鳥」クイズに挑戦いただく方へ


【問題編】

Q1 寒い冬を越すために、鳥たちは食糧を貯えようとします。厳しい寒さの地域にいる鳥(カラ類)は、食料となる植物の種を冬に向けて集めます。1シーズンで1羽当たりおよそどのくらいの量になる?

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「ツーピー」の鳴き声でおなじみのシジュウカラ。カラ類の代表選手
(OldiefanによるPixabayからの画像)

①800個
②8,000個
③80,000個


Q2 冬に向けて大量の食糧を集めるカラ類は、集めた食糧をどこに貯蔵するでしょうか。

①木の枝の裂け目や葉っぱ同士の隙間など
②自分の巣の中
③地面を掘って埋めておく


Q3 大量の食糧を適所に貯蔵するカラ類は、それらについてどのくらい覚えている?

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アオガラ。ヨーロッパに生息する
(wendy CORNIQUETによるPixabayからの画像)

①隠した次の瞬間に、何をどこに隠したか忘れてしまうので、食料にありつけるかどうかは行き当たりばったり
②どこに貯蔵したかは覚えているが、なんのエサだったかは覚えていない
③どこに貯蔵したかに加え、どれが質の高いエサなのか、既に自分が食べたかどうかまで記憶している


Q4 大量のエサをランダムな場所に貯蔵するカラ類。エサを隠した場所を覚えていられるのはなぜだと考えられている?

①冬に向けて、空間記憶を司る脳の「海馬」が発達し、記憶力がよくなる
②食糧を貯蔵する際に、自分の唾液をつけておくので、その匂いで隠し場所を嗅ぎ当てる
③冬に向けて、目によいとされるブルーベリーを大量に食べ、視力がアップして見つけられる


Q5 カケス(カラスの仲間)は、食料を隠して保存する能力に長けています。彼らはどこまでできるでしょうか。

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カリフォルニアカケス。アメリカの西海岸エリアに生息する
(Rick BrownによるPixabayからの画像 )

①小さな穴を地面に掘って食糧を入れてから、木の葉や石ころで覆い隠して見つかりにくくする
②腐りやすい虫は数日の間に食べ、長持ちする種などは長期保存する
③隠し場所を他の(仲間の)鳥に見られたと感じたら、別の場所に隠し直す
④①~③すべて


【解答編】

Q1 寒い冬を越すために、鳥たちは食糧を貯えようとします。厳しい寒さの地域にいる鳥(カラ類)は、食料となる植物の種を冬に向けて集めます。1シーズンで1羽当たりおよそどのくらいの量になる?

①800個
②8,000個
③80,000個

A1 ③80,000個
解説 
800個集めるだけでも大変そうなのに、まさかの80,000個だと知った時には仰天しました。
私たちは、欲しいものを欲しいときに手に入れることができますが、特に寒さが厳しいエリアに生息する、虫などを食べるカラ類にとっては、冬季の蓄えにこれだけ必要なんですね。


Q2 冬に向けて大量の食糧を集めるカラ類は、集めた食糧をどこに貯蔵するでしょうか。

①木の枝の裂け目や葉っぱ同士の隙間など
②自分の巣の中
③地面を掘って埋めておく

A2 ①木の枝の裂け目や葉っぱ同士の隙間など
解説
 80,000個もどこに蓄えておくのかと思ったら「えっ、そんなところ!?」という印象でした。他の鳥に取られてしまわないのかしら…


Q3 大量の食糧を適所に貯蔵するカラ類は、それらについてどのくらい覚えている?

①隠した次の瞬間に、何をどこに隠したか忘れてしまうので、食料にありつけるかどうかは行き当たりばったり
②どこに貯蔵したかは覚えているが、なんのエサだったかは覚えていない
③どこに貯蔵したかに加え、どれが質の高いエサなのか、既に自分が食べたかどうかまで記憶している

A3 ③どこに貯蔵したかに加え、どれが質の高いエサなのか、既に自分が食べたかどうかまで記憶している
解説 
「三歩で忘れる鳥頭」なんて言われますが、とんでもない!この事実を知った今、記憶力に関しては鳥類に完敗したような気持ちです。
ここでいう「質が高いエサ」とは、例えば虫と植物の種だったら、植物の方が保存がききますよね。なので、先に虫を選んだ方が、鮮度が高いうちに食べられる、ということまで分かるというのです。野鳥にも賞味(消費?)期限的な概念があるようです。
この驚異の記憶力について、詳しくは次の解答で!


Q4 大量のエサをランダムな場所に貯蔵するカラ類。エサを隠した場所を覚えていられるのはなぜだと考えられている?

①冬に向けて空間記憶を司る脳の「海馬」が発達し、記憶力がよくなる
②食糧を貯蔵する際に、自分の唾液をつけておくので、その匂いで隠し場所を嗅ぎ当てる
③冬に向けて、目によいとされるブルーベリーを大量に食べ、視力がアップして見つけられる

A4 ①冬に向けて空間記憶を司る脳の「海馬」が発達し、記憶力がよくなる
解説 
なんとまぁ、脳の一部が発達するとは!私たちも受験シーズンなど「記憶力」が必要な大事な場面に向けて海馬が大きくなるといいんですが。うらやましい…
厳しい冬を生き抜くために、記憶力をアップさせる、という適応が起こったわけなんですね。


Q5 カケス(カラスの仲間)は、食料を隠して保存する能力に長けています。彼らはどこまでできるでしょうか

①小さな穴を地面に掘って食糧を入れてから、木の葉や石ころで覆い隠して見つかりにくくする
②腐りやすい虫は数日の間に食べ、長持ちする種などは長期保存する
③隠し場所を他の(仲間の)鳥に見られたと感じたら、別の場所に隠し直す
④①~③すべて

A5 ④①~③すべて
解説 
カラスの仲間は、鳥類の中でも賢いとされています。他の種である哺乳類などとの生存競争はもちろんですが、それ以上に、同じ食糧を摂取する同じ種(仲間のカケス)同士の中でも生き抜かなくてはなりません。隠して見つかりにくくし、賞味期限を把握し、隠し場所がバレた気がしたら隠し直す…知恵比べが発達して、さまざまな隠し技を持っていそうですね。


最後までお読みいただきありがとうございます。何問正解できましたか?

ほかの一石二鳥クイズにも、ぜひチャレンジしてみてくださいね。


【このクイズを作成するのに参考にした書籍】

WHAT IT'S LIKE TO BE A BIRD

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