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プライズフィギュアのリペイント記録

普段は現代アートの作品として、リアルな彫刻ばかり作っている僕ですが、今回は新たな挑戦で、普段やっているリアル塗装がどこまで使えるのかという実験として、アニメのフィギュアを塗ってみました。
以下の記事では、リペイントの工程を皆様に紹介します!

今回塗るのは、Re:ゼロレムちゃんです!
ちなみに完成形はこんな感じです!!

では、制作過程の解説に入りますね!

①まずは分解します

分解前
分解後

プライズフィギュアは分割箇所が単純なのですが、ボンドで強力についているので分解は一苦労でした(;^ω^)
画像ではそのままになってますが、顔面も首から切り離してます。

②分解でしたら下地の白サフ塗装です

必要な個所にマスキングしてから少し下が透けるようにサフ塗装。

服の部分はマスキングテープでマスキング
目元はマスキングゾルでマスキングしました

下地の事は「グリザイユ」と呼ぶのは僕のやってる塗装セミナーでは常識となってますよね?(笑)
リアル塗装では、最終的な肌の色より明るい色を下地とします。
今回はかなり色の白い肌に仕上げたかったので、白で下地を作りました。
もう少し濃い肌色だと、下地は薄い肌色で塗ります。

③下地ができたら肌色の塗装です

塗り重ねる色は「赤⇨緑⇨黄⇨紫」です。
塗装には基本エアブラシを使います。
エアブラシで塗れないところだけ筆で塗ります。
エアブラシは、空気圧をメチャクチャ減らして、いわゆる砂吹きをする要領で、点々で色を塗ります。
このように点々で塗る技法の事を、絵画の世界ではスパッタリングと呼びます。
ちなみに、今回はアニメキャラなので血管は描いてません。
全体のバランスが大事なので、血管は省略しました。
血管を描く場合は、一番初めに青で血管を描いて、その上に色を塗り重ねて青を透けさせるようにして表現します。
僕は血管を描くのは筆が好きです。

まずは赤を塗装
少し見にくいですが、点々で塗装してます
肌色の部分は全て同じように塗ります

④他の色も塗り重ねる

赤を塗った後は緑を塗ります。
なぜこのように色を塗り重ねるのかは、ここでは長くなり過ぎるので割愛します( ;∀;)
まじで複雑なんで、簡単には解説できないんです、すいません、、、、

⑤黄と紫も塗ります

緑の次は黄色を塗って紫を塗ります。
これで一周です。
このサイクルを欲しい色が出るまで繰り返すのが、リアル塗装のやり方です。

一周目でこのくらいの色になります
同じく一周目
こちらも一周目

今回は最終的に二週くらいして仕上げました。
それがこちら

⑥仕上げ

白サフの後の塗装は塗膜が大変薄いので、塗装が終わったら艶消し剤を塗装してコーティングしました。
光沢の具合はお好みですね。
今回は艶消しを使いました。
コーティングしないと、指でこすっただけではがれるほど薄い塗膜なんです。
他の箇所の塗装は、特に特殊な事は無いので、ここでは省きます。
最後に、目の部分をUVレジンでぷっくりさせます。
これで一気に高級感が出ますね!!
ちなみに、UVレジンは100均のものを使いました。

目の立体感、分かりますかね(;^ω^)?
UVレジンのお陰で自然なハイライトが!

⑦組み立てからの、完成!!

分解した箇所をボンドで接着しなおせば完成です!

ちなみに、つかった絵具や塗料はこんな感じです。

・白サフと艶消し剤はMr.Hobby(これは正直なんでもいい)
・肌と水着の塗装はファレホ
・服はタミヤカラー
・髪の毛はリキテックス

肌色に使った色は写真のような感じです。
使う色はその都度微妙に変化するが、今回はこの組み合わせでした。

希釈には消毒用のアルコールをつかいました

⑧塗装セミナー開催のお知らせ

この様なリアル塗装は、実はかなり複雑な考え方によって成立している技法です。
僕が不定期で開催している塗装セミナーでは、この肌色の塗装技術を徹底的に指導するワークショップとなります。
教材は僕の顔なのですが、どの様にすれば「自然で透明感のある肌の表現」ができるのかという事を教えます。
教材のサンプルはこんな感じです。

肌色の下地に色々な色を塗り重ねて肌の色を表現します!

開催情報は以下の通りです。

第11回塗装セミナー
日程:2022年5月7日(土)・8日(日)
時間:10時~18時(オンラインでのご参加は10時~13時)
会場:IBCスタジオ(東京都足立区)
⇩詳細・申込はこちらから⇩

今回の記事は以上です!
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
皆様の創作活動の一助になれれば幸いです。

宜しければ塗装セミナーで会いましょう!!

では!

サポート、大変励みになります。 この記事をきっかけに、一人でも多くの方に出会えることを願っています!