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個人商店からカンパニーへ!

求人には苦労していた。小さな焼鳥屋、忙しい焼鳥屋、怖そうな大将(見た目だけ)、そんな店にはよっぽど何かを得たいと思う変わり者しか働きに来ないとは思っていた(笑)。今回移転し店舗も広くなると、そこでこの焼鳥屋に安心感と信用が生まれる。そして店舗が広くなりアルバイトさんが増えると、スタッフ一人にかかる負担も減り、社員の求人が来やすくなるのではと思っていた。そんな矢先、「一力」オープンから3年半が経った頃、やっとやっと2人目のフル勤務スタッフが入店してくれることになった。

社員が2人になり、お客さんが増え安定した売り上げを出せるようになっていたこと、そしてそのスタッフが安心して働ける環境を整えなければという思いと、より多くのスタッフを獲得したいため、ひとつの個人商店を法人化する決断を下した。

個人事業から法人化するか否かを悩む飲食人はとても多い。法人化へ移行する時の目安や指標などはさまざまあるが、僕はオープン当初から付き合いのある税理士さんに相談に乗ってもらっていたため、法人設立に至るまでの動きをスムーズに進めることができた。税制面のメリットに目が行きやすいが、僕は安心信用に重きを置き、今いるスタッフとまだ見ぬスタッフの労働環境を整え居心地よく働ける準備をしたかった。

開業当初の僕一人で1日16時間勤務、少ないときは1か月1日休みのハードワークから脱却し、やっとここまでこれたことはうれしかった。この気持ちになれたことは、たくさんのお客様が来てくれたのと、お客様満足のために日々奮闘してくれるスタッフのおかげ以外にない。

ありがとう。

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2店舗目の出店を視野に入れる
チカラ商会のスタッフ
移転してから2年後には、フル勤務スタッフが6人までに増えた。6人になったことで一度は諦めた2号店目を視野に入れるようになった。

理由は新しいサプライズを地域の方に見せたかったのと、満席のため入店をお断るするお客さんの受け皿となる店をつくりたかったから。これは移転する前の状況と全く同じである。また、増えてきたスタッフの活躍の場を増やすことや、それによる給料のアップもできると思ったためだ。

お客さんに対するサービスはオープン当初から変えていないが、変わらないために、僕たちが変わり続けることが大事だと思った。毎回同じ店で同じスタッフで同じような料理を出して、それを喜んでくれるお客様もいるが、繁盛してくるとそこを追ってくる店舗が必ずいる。

僕たちは、お客様に喜んでもらう為、お客様がイメージ出来る範囲のその少しだけ先を常に提案し、感動を与えていく必要がある。

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ひらめきは財産
2号店目の物件を決める時に最初に紹介があったのは、街の中では一等地とされる場所。そこには以前、何十年と続く街の人は誰でも知っているラーメン屋があった。そんな一等地の約40坪の土地で、尚且つ新築物件。

その場所は、僕が2号店を出すための条件である「絶対繁盛」が可能な物件。地域の誰もが知っている場所で、誰もの目に入るため宣伝もいらない。

損得勘定のないヒラメキは行動する上でとても大きな力をもつ。

しかし、ヒラメイタいいアイディアに勝手に出来ない理由を付けて行動に移さないことはよくある。でも、できない理由なんて、やってもないことにつけれるの?

これだ!と、ヒラメイタ事は財産。考えても浮かばないアイディアが天から降ってくるのだから(笑)僕は今回、この事を改めて実感出来た。「これだ!」は「今だ!」なのだ。

それから、物件が決まったことによって、今までインプットばかりしてきたパンク状態の頭が、ここから一気にアウトプットしていく。

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1/5か1/1か
新店舗の出店地
2号店目に決めた物件は当初、ビルの中に新しいテナントが5店舗が入る予定だった。けれどその計画を変更してもらい、僕がビルの1階から2階のすべてを借りることにした。

それは5つある内の1つになるよりも、ビルごと「チカラ商会」の店で占有することでお客さんに強いインパクトを与えることができるからだ。

ビルを1から建てる所から始めるため、とても大きな資金が必要で会社としても勝負ではあるが、その分地域住民に与えるインパクトは大きいはずだ。そのインパクトが外食に行く時に頭の中に浮かぶ、「3つの店」の内の一番手に浮上しやすくなるのではないかと考えている。

外食に行く時に、どこに行こうか頭に浮かぶ店舗は多くて「3店舗」。

その法則のもとに、頭に浮かぶ3店舗に入らないとお客様は来店してくれないし、逆を言うと3つに入れば来店の可能性は大きく上がる。既存店の「焼鳥一力」、新店舗の店、それぞれ魅力的であるならばお客様が外食するときに頭の中にこの2店舗が浮かぶ。各店舗の距離が約100メートルしか離れていないのも狙いで、「一力が満席なら新店舗に行こう」「新店舗が満席なら一力に行こう」の構図が出来上がるのだ。

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まとめ

「悩みとは、悩みに対する悩みでしかない」

僕が焼鳥修行に出ようか、今後の人生を悩んでいた時に心の師匠である須藤元気さんのエッセイで出会った言葉で、僕の現在の思考のもととなっている言葉といっても過言ではない。どんな不安や、悩みであってもそれは僕の頭の中での空想の出来事。現実はどう転ぶかわからないのに勝手な解釈で自分の頭の中だけで悩みを発生させ、それに悩み苦しみ現実世界で前に進めなかったり、行動に移すことをやめたりする。

現実は何も変わっていないのに、頭の中だけ動いてる・・・

やりたければやる!やりたくなければやらない!ただそれだけの話。今回、夢であった2号店目出店の為動き出したがどれだけ考えてもどう転ぶかわからない。やらない後悔だけはしたくない。この出店をきっかけに、まだ見ぬスタッフとの出会いと、お客様との多くの出会いが生まれるでしょう。僕のひらめきをきっかけに未来が変わると思ったらワクワクする。また出店することにより、もう一人の店長と料理長が生まれ、さらに現スタッフの活躍の場が増え従業員の給料を上げてあげれる事も僕の楽しみの一つだ。

ワクワクをカタチに。

僕たちの経営理念の先にどんな未来があるのかとても楽しみだ

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