脳性まひ 老化によって起こった体の変化とその対処
弱くなっていくアテトーゼ
初めて気がついたのは58歳になった秋。少しずつ全身の筋力に変化を感じた。その変化は、筋力が弱くなって全体の機能が落ちていっているという感覚だっ何が原因だろうと考えていった時に、お腹の緊張が緩んでいることに気がついた。
アテトーゼが弱くなるなんて思いもしなかった。アテトーゼとは不随意運動のこと。自分の意思とは関係なく体のあちこちが運動してしまうことを言う。脳の一部が生後損傷したために起こる症状の一つ。
対処したこと
呼吸 呼吸の時に息を止めるだけでもインナーマッスルを鍛えられるとのこと。息を止めると同時に肛門を締めることも効果があるとのことでやってみた。実際には老化のスピードの方が速くて、あまり改善は見られなかった。
バランスクッション 訪問リハビリの理学療法士の方から教わり、購入してみた。1日5分座ればいいと言われたが、試しにご飯の時やパソコンに向かっている時などに座ってみた。本当に1ヶ月ぐらいで体幹の力がだいぶ戻ってきた。座椅子に置いてもよかったらしい。
頭で考えることとその動作に差が出てくる
52,3歳の頃から、頭で動きたいことを考えてから体を実際に動かすまでの時間が掛かるようになったことを自覚し始めた。初期のこの頃は、おかしいと感じたのは私自身だけで、介助の方々も友人も違和感はなかったみたいだった。一応CT はとったが何も異常はなく、老化ということで納得して、その後しばらくの間気にならなくなった。
2023年、58歳の夏以降、顕著にズレがわかるようになり、どんどん悪化した。2024年の9月に入った今も、回復したものの頭で考えたことを動作に移すまで、特に足に関してはズレが続いている。左手(利き手)については,機能は落ちたがズレはない。
対処について
ズレについては受け入れるしかないと思っている。時間に余裕を持って、焦らず動き、できない動作は割り切ることも必要だと理解している。
頭の中が体の動きのことで精一杯になる
機能低下が著しくなった時期から、足や腕を動かすときは「動かすこと」に意識を向けないと動くことが難しくなった。意識がすべ体を動かすことに持っていかれたような感じがした。人が話していることを聞こうとするだけでつんのめって転んだ。会話しながら膝歩きやハイハイはできなくなった。
訪問リハの理学療法士の方が言うには、なんらかの理由で脳が動作を忘れたために、脳を使って改めて意識的に体を動かす必要が出てきた。何度も繰り返すうちに脳が覚え又は以前の動作を思い出し、筋肉や脊椎を使って無意識にできるようになるとのことだった。
一番動けなくなったときは、確かに脳が普段の動きの大部分を忘れてしまったように思えた。まるで、運動系統の認知症になったような感覚だった。
対処について
普段の動きを繰り返し諦めずに行い、日常生活をふつうに送ることを心がけた。又、理学療法士の方のアドバイスは背極的に取り入れて動いてみた。
体の機能がバラバラになったような感覚
まるで足と手が胴体につながっていないような感覚を味わった。足を動かそうとしてもなかなか動かず、少し時間が経つと忘れた頃に石が足に伝わって少し動く、と言う感じ。
とてもまどろっこしく、イライラする毎日ではあった。
利き手の左手は比較的反応が良かった。手先の機能はかなり落ちたが、キーボードはアクセスビリティのスローキーの設定で、少しゆっくりになったが打てている。
対処について
これは日々体を動かし続けるほかなく、1日1日前向きに過ごすしかないと思った。なるようにしかならないけれど、日々どう少し対価が大事なようにも思えた。又、自ことが起きた。分の体の状態を笑い飛ばすぐらいのこころを持ちたいとは思っていた。
体幹や足に力が入らない
前の項と少しだぶってしまうかも知れないが、アテトーゼの症状が変化したことによって、体全体に力が入らない、力が抜けてしまうということが起きた。足を踏ん張りたいとき、椅子に座っていたい時など、からだがぐにゃりとしてしまう。車椅子で座位を保つこともしんどくなった時期かある。
対処について
意識的に動作することを心がけた。意識を向けると、力の入らない箇所も、時間をかけて力が入るタイミングがあった。そういう時に、この機能低下は近陸が落ちたり麻痺が進んかだのではなく、脳の信号のでかたが変わって、からだ全体のバランスを失っているだけなのかも知れないと推測できた。ある意味それが救いではあった。
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