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~第110回~「道饗祭の話」
先日、疫神掃却の神事「道饗祭(みちあえのまつり)」が境内の神楽殿にて行われました。
この神事では神楽殿の四方に御幣を置いて、外から入って来る疫神を除け、鎮めます。
新型コロナウイルス感染症のような、私たちの生活を脅かす疫病をもたらす疫神を防ぐ祭事です。 道饗祭の「道饗」とは、疫神が入り込まぬように道の途中に食物を供して迎えるという意味です。
この神事は古くから毎年6月と12月に京城の四隅において斎行され、また疫病が流行っている時には諸国でも行われました。
平安時代の神祇令(神事に関する公的な祭祀の基本を定めたもの)に恒例の神事と定められております。
八衢比古神(やちまたひこのかみ)、八衢比売神(やちまたひめのかみ)、久那斗神(くなどのかみ)の3柱を祀り、私たちの生活圏に災いをもたらす鬼魅や妖怪などの疫神が入らぬよう防ぎ、守護を祈願します。
疫神が都に入らぬように祈る心は民間にも伝わり、地域での疫神送りや村の入口に張る道注連(みちしめ)などに道饗祭のなごりが見られます。
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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕
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