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マルクス・ガブリエルの『アートのカ』への短い感想文/一日一微発見371

とても奇妙なアートについての読書体験だと正直に告白しておこう。
日本でも人気の新実在論哲学者マルクス・ガブリエルの『アートの力 美的実在論』である。

2度読み直したが、まず「感想」を先まわりして言うならこんな「あたりまえの話」をなぜ哲学者は、それも「あの思想」は「誤り」で「この思想」は正しいなどと単純化し、言いつのりながら、語るのだろうか。

書いておきたいのは、「つまらなかった」というのが感想だということだ(僕がつまらないと感じても、彼のロジックとは関係ないのだろう)。

乱暴な言い方をするなら「何様」のつもりで、偉そうなもの言いができるのだろうかということである。
まあ、断言の連続でロジックを進めなければ、何も語ったことにならないと思って育ったのかもしれない。

ここで正確なレビューやこの本についての批評文を書くつもりはない。
「あたりまえのこと」を言っているという確認ができただけで、この本の意義は終了しているからだ。
したがって、この短い文章は、不親切な「感想文」とするが、おゆるし願いたい。

まずこの本を読んだらいいと思うのはアーティストだ。それ以外の人に僕はこの本はすすめない。
なぜならアートについて考えた現代哲学者の「ご説」をきいてもあまり役立たないと思うからである。

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