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ペインターの品川亮君とA&Eでの対話・この時代の絵について考える/一日一微発見302

僕は絵が好きだ。
その前に、カタチと色が好きだ。
都市の中のものはあまりに単純化されているから、自然のもの(植物や海や)の中にあるものが好きなのだ。
自然にあるカタチや色は単純に見えて、どこかいびつで、ふぞろいで、その複雑性が醸し出す効果が「飽きない」魅力の源泉なのだろう。

すぐれた絵描きはこの複雑性についての感覚を持っていて、一見単純だったり、システマティックに見える画面でさえ、複雑なレイヤーや色調にこだわっていたりするのだと思う。

僕が絵を描いていたのは18才ぐらい前までで、描かなくなって半世紀が経ってしまった。やめたつもりはないが、編集の仕事でビジュアル(表象)とかコンセプトとかコトバをそれぞれ扱うのが面白くて、シフトしてしまっただけで、高校生の時にあんなに絵やアートのことに集中していなければ今の僕はないとはっきり思う。

だからアートや絵に対しては、専門的であるよりも「愛の人」でありたいと思っている。

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