つくしチームの収束

こんにちは、つくしチーム代表のイチモトと申します。

つくしチームの活動を辞めざる得ないと考えていました。

コロナショックで、倒産する会社やお店が増えているようです。つくしチームも沢山のイベントが中止・延期になりました。
コロナで潰れる所は、もともと経営が破綻してたんでしょ、とよく言われてますが、
少なくとも、つくしチームはもともとギリギリでした。

みなさん、たいへんな状況は同じかと思いますが、少しだけ、個人的な話を書きますので、良ければお付き合いください。


ビジネスモデルとしての限界

つくしチームは、法人ではなく、代表の僕が個人事業主として登録している活動です。
手伝ってくれるスタッフ(スタッフというか仲間)も数名いますが、みな他で本業があり、スポット的に仕事をお願いしたり、
じぶんでイベントをしたい!というスタッフがいればフォローしてあげる、
みたいなかんじです。

つくしチームのイベント(いきものづくし・アーコミュ以外)は、ほぼほぼ僕一人で運営しています。
きっと参加されたことがある方は、何人かで分担していると思っているでしょうか…。
一人でやっていて偉いでしょ!と言うつもりはありません。
なにか不備が起こった時にそれが言い訳ならないことは理解はしていますので、むしろ、自慢できることではない、と思っています。
ですが、一人でやらなければいけない理由があります。

まず、前提として、僕の収入はつくしチーム65%・会社員35%です。
会社員は、もともと正社員で勤めていた会社で今は契約社員として働いています。
徐々にこのパーセンテージをつくしチームに移行して、65%の今に至るというかんじです。
(くれぐれもですが、30代の一般的な収入を考えると少ないです、儲かってうはうはしてません)

つくしチームでの収入は、イベントを開催することで発生します。
基本的な利益の作り方としては、作家のみなさまから集めた出展料を資金に、
場所代・マージン・ビジュアルなどのデザイン代・備品代・交通費、スタッフに手伝ってもらう時は作業代などの支払いをし、
手元に残ったお金が収入になるという仕組みです。
ですので、出展料を増やし、支払いを減らせば、利益が増えます。

まず、1人あたりの出展料を高くすることは、これ以上難しいと考えていました。
つくしチームのイベントに参加くださる作家さんは、駆け出しや楽しく趣味で活動されている方が多く、出展料が高くなると金銭的に辛いと思います。
それに加え、店舗での委託販売イベントはマージンがあるので、出展料+店舗マージンだと、差し引きが多くなりさらに辛いです。

作家のみなさんからの出展料 - 場所代などの支払い=利益
だけど、出展料の単価を上げられない

となると、利益を増やすためには、
支払いを減らして、出展者数を増やすしかありません。
支払いを減らすためにできることで、デザイン代が高いのでじぶんでやることが多いです。
利益をより多く手元に残すため、なるべくじぶん完結で運営・作業をしていました。

そして、僕が会社員の卒業を目指し、つくしチームでの収入を増やすために行ったことは、
イベントの回数を増やし、出展者を増やせる大きなイベントを開催するでした。
しかもなるべく一人で。
長年付き合ってくれているあるスタッフが、
「もう数年前からとっくにキャパギリギリでしたよね、あははは」と言ってました…。
(特に委託販売の企画は、作業や確認、管理がものすごく大変なんです)
前述の仕組みで利益を増やそうと、大きなイベントを多数抱えました。
昨年9月のつくし芸術祭は、作家300人以上とのやりとり、7つのイベントをほぼ一人で運営・制作しました。
特につくし賞とつくし堂は多いに盛り上がりましたが、
結果、つくしチームのビジネスモデルとしての限界を思い知りました。

●作家 ⇆ つくしチーム ⇆ 会場(ギャラリーや店舗催事場)
●本来、作家 ⇆ 会場(に企画運営者が居れば)でも事実成り立つ

中間業者のつくしチームは、左に右に利益をもたらさなければならないので、そりゃあ手取り多くないです

そもそも、若手作家さんから価格を抑えた出展料をなるべく多数集め、
開催会場に場所代やマージンを支払うやり方を主軸に、
利益を増やして事業を拡大することに無理があったのだと、理解しました。
(単価の低い内職の仕事のみで生計を立てようとするみたいなイメージ)
利益=資金も潤沢にないため(むしろマイナスのイベントも…)、手伝ってくれたスタッフに多くの代金を渡せず、チームづくりも苦難していました。

このやり方では、スタッフを雇えないし、家族も養えないのだなと。
そこにコロナショックでした。なによりの収入も途絶え、ぽっきぽきに折れました。
そして、チームメンバーも一度解散することにしました。


予定

とはいえ、お世話になったいくつかの会場で、イベント実施の予定があります。
ですが、12年費やし突っ走った結果から限界を知った以上は、一旦仕切り直さなければダメだな、と思っています。
まずは、予定されている9月までのイベントは全力で責任を持って取り組みます。
その先でなにを思うかによって、活動の幅を考えようと思います。

少なくとも、商品の委託販売イベントは、今後ほぼ無くしていく方向で考えています。
今夏開催予定の毎年恒例のつくし賞&つくし堂は、最後になるかもしれません。
(利益化や運営体制の改善をしますので、若干企画内容を一新するつもりです、開催できるかはまだ謎ですが…)
じんわりと、メルメリィさんや京都アートビレッジさんのような中規模の対面販売イベントを、
クリエイターズリンクさんのようにウインクあいちで開催するのも良いかな、と考えています。
なによりいきものづくしのさちこが、今度(来年かな?)吹上ホールで対面販売イベントをするので、勉強させてもらおうと思います。


再構築

つくしチームのやり方(じぶんの動き方)を大きく再構築をすることは確かでした。
それを、なにも言わずにばばば!と突っ走るより、けっしてかっこよくない胸の内を語り見せつけてダサいかなと思いましたが、今回ばかりは、
いつもお世話になっている作家さんや関係者の方に、なぜそうするのか、なぜそうなったのか、をはっきりと伝えたほうが、今後に良いだろうと思い、書きました。

ちょっと転けて骨折したくらいで、すぐ骨は繋がるし、まだまだぜんぜんだと思うので、
ここからさらに頑張りたいと思っています。

アートイベントをゼロからつくる、ということに関してははっきりとした自信があります。
そして、作家作品が好きで多くの人に広めたいという気持ちも、なくなりません。
国外でアートイベントを開催することも、夢半ば。

月並みですが、まだ面白いことがしたいので、
明後日から本気出します。どうぞよろしくお願いします。


○つくしチーム代表 イチモト
つくしの最新情報は|つくしチームツイッター
つくしってなに|つくしチーム活動経歴

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?