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カフェでひと時を過ごす贅沢

元来ケチである。家族や友人との外食は構わないが、ひとりで食べ物や飲み物を買うことがきらいだ。ジュース、水、コーヒー、紅茶を外で買うなどもってのほか。昔、保険の外交をやっていたときに、「毎日一杯のコーヒー代一か月分で保険に入れます~」というセールス文句を習ったものだ。バカな出費、思わぬ出費はどうしても生じてしまうが、自分で管理できる分にはできるだけ少額でもお金は使わない主義・・のはずであった。

だが、ある冬の寒い土曜日の朝、子供たちを日本語学校に送った後、上の息子を一時間後にピックアップする必要があり、外で時間をつぶすのはつらかった。ダウンタウンで飲食店はたくさんあるが、朝早いのでレストランはまだ閉まっている。そこでニブロックほど歩いたところのコーヒーショップへ。

カフェオレ大おひとり様、贅沢ついでにオーガニックのほうれん草のチーズマフィンも購入。ワクチン証明をみせて店内でほっこり。新聞を読んだり携帯をチェックしたり。なんということはないのだが、このうえない幸せ。

コーヒーを朝早くから飲む人たちの中には、ご近所の寡黙なニューヨーカーに混じって、この日はおしゃべりなアルゼンチン人のグループの元気なスペイン語が飛び交っていた。

チェーン店だが、このお店にはレトロなエスプレッソマシーン兼カップウォーマーみたいなものがある。こんな色のアンティークなソース入れがあったけど欠けてしまった。何色というのだろうか。

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また、イーストビレッジっぽく、ご近所アートがかざってある。ミジンコのペイズリー柄キース・ヘリング風。もしかしたらオーナーの作品だったり値打ちものだったりして・・・。

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仕事があったり、小さな子供がいたり、家事に追われていると三―タイムがなくなるが、何とかねじ込んで自分だけの贅沢タイムを持つと、リセットになって元気もわいてくるというものだ。

このご時世、普通の時間の過ごし方がなんと貴重なことか。

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