見出し画像

19日後に新刊を出す植本一子(2024/11/12)

いよいよ入稿日ということでちょっとした緊張感。娘が朝ごはんを食べている横で、今一度原稿をチェックしていると、早速誤植発見。今回、巻末に出版年表を作ったのだけど、そこにこれまで出した日記の日付を載せている。自費出版もあるので、そこはもう校正さんにお願いすることはできず、自分で細かく確認するしかない。自分が過去作をチェックして書き出した日記の日付と、原稿の日付をゆっくり突き合わせていくと、2箇所、3箇所と見つけてしまい、その度にデザイナーさんに何度も原稿を直す作業をしてもらうことになり申し訳ない。今回校正の藤本さんが三校の照合までしてくれたので、年表以外はとてもきれいになっている。そもそもなんで年表なんて作ろうと思いついたのか……と思うが、自分の頑張りが可視化されるのはいいことである。いまだになんか抜けてる気がして恐ろしいが、一旦これで切り上げる。

昨日の砂鉄の宣材写真で使うものが決まったので、微調整。自分では難しいところはデザイナーのかんちゃんにヘルプをたのみ、私もほんの少し手を加えて完成。本当に微々たることなのだけど、加工ではなく調整といった感じ。さて、いつ世に出るのか。

入稿も無事終わり、デザイナーさんから表1の画像をもらったり、これまで取り扱ってくれていた本屋さんへ新刊のお知らせを送らないと……と本が出来上がるまでにやることはたくさんあるのに、なんだかホッとしてぼんやりしてしまう。印刷所に文フリ会場に直接納品してもらう、めちゃくちゃややこしいやり方を連絡したり、売り込みのために、自分で自分の本をわかりやすくお薦めする説明文を考えたり。自分の本のことは自分が一番よくわかっているけれど、それを自ら押し出すのもなんかこっぱずかしいところがあるし、もうちょっと客観視したコメントを書いてくれる、それこそ編集さんが欲しい。出版社で本を出す時は、こういうところは全部やってもらえるのでありがたい。まあぼちぼち売っていけたらいいか。

急いで夕飯の支度をして、夜は渋谷で金川晋吾と百瀬文ことももちゃんマンのトークへ。ももちゃんのパートナーである泰地くんを誘ったのだけれど、会場に行くとつちや温水プールことつちやりさちゃんとピコちゃんの姿も。金川さんは写真家、ももちゃんは現代美術作家で、一緒に暮らしている。いわゆる世の中の規範みたいなものからは外れている生活の形態で、そのあり方を自分の目線で表現している人たち。それぞれのトークイベントは時々あるけれど、こうして2人で公の場で話をするのは初めてらしい。小さな会場は立ち見がでるほどで、私を含め、興味関心が向いている人が少なくないのを感じる。
質問に、相手から大事にされていると実感することはあるか?というものがあり、金川さんが、うーん……としばらく悩んだ末に「ももちゃんマンは僕の作品をすごく喜んでくれるんです」と言っていたのが心に残った。それが大事にされていることにつながる感覚は、私にも良くわかる。石田さんもミツも、私のやろうとしていることを邪魔する人たちではなかった、と思い出す。
ももちゃんがその質問に対して「大事にしてるって感覚ないかも」と言うので笑ってしまった。相手を大事にするってなんだろう。

イベント後、ピコちゃんとつちやりさちゃんと近くのモーラム酒場へ。隣の席の人たちが最大限にうるさくて、ピコちゃんがイライラしていたけれど、そうなるのもわかるくらいうるさい&あんまり人に言わない話を3人ですることができて、いい時間だった。誰かに話すだけでも楽になることって確実にある。りさちゃんは笑った顔が最高にチャーミングで、その明るさに会うとなんだか嬉しくなる。この笑顔が曇ることなく彼女がのびのび生きられますように、と思う。


入稿完了!

いいなと思ったら応援しよう!

植本一子
いただいたサポートは我が家の血となり肉となり、生活費となります。