〝卒業したら東京の専門学校行くから〟 暑すぎる夏から秋へと 日に日に風が心地よくなってき…
高層ビルのせいで狭くなった空 見上げるとネオンの灯の向こうの暗闇から ゆぅるりと雪が舞い降…
懐かしい曲を聴いてキュンとなる そのバンドの曲が本当は好きだったけど あんまり…って言って…
雨が降り始めた アスファルトから立ちのぼるにおい 葉っぱのにおい 土のにおい 川から漂って…
「好きな人ができた」 俯き加減で言う彼女の顔を 穴のあくほど見つめる俺 言い訳が始まる 「…
「ありがとう」が口癖の人がいた 久しぶりに見かけて声をかけたら 声をかけてくれて「ありが…
部屋を片付けようと思った 収納がやたらと多いワンルーム 収納が多いのがありがたいと思い決め…
紅茶がすき いつもストレートで飲みすぎて 胃が痛くなるから ミルクと砂糖がしっかり入ったミ…
困ったような表情が好き 目があっち行ってこっち行って 笑ったらキラキラ光って こんな出だし…
あかいとり ことり なぜなぜあかい あかいみをたべた この歌を母と手を繋ぎ歌いながら歩いた …
いつも授業開始時間より早めに出てカフェに寄る 「いいな、そういうの」と後輩男子が言う 「寄…
深夜の居酒屋で文庫本読みながら突っ伏して寝てる こんな奴初めて見た 店長が自分ちのカギを渡…
140文字の小説って難しい。 今夜も銀との散歩の時に浮かんだネタを、 布団に入ってから書いて…
「よく探したのか?」 車の下を覗きながら彼が言う 彼からもらった指輪を失くしてしまった 高…
首を項垂れのっしのっしとやって来る高齢犬 「今朝も会えたね」 大型のももちゃんに小型の銀が…
子供の頃よく同じ夢をみていた 階段を降りて行く私 長い長い階段で 降りる速さがどんどん速く…