見出し画像

連載イチロー部屋のイッピン63. イチローのスパイク

イチローが2002年に使用したスパイク

イチローが2002年に使用したスパイク。セーフコ・フィールドの土が付いている。靴底の「ICHIRO」と「51」が好い。

イチローのスパイクは1995年から2014年まではアシックス。2015年からは、マーリンズへの移籍をきっかけにワールドウィングの小山裕史代表が斬新なトレーニング理論から開発した「ビモロ」のスパイクを使用している。

イチローはスパイクの機能を高めるために、開発者に「型/デザイン」、「フィット性」、「金具」、「軽さ」そして「かっこよさ」にこだわり、「履いている感覚がしないもの」を求める。このスパイクはアメリカの硬い土をより掴み易くするために、靴底を革から樹脂製に前の金具を、5本から8本にして配置を変えている。重さは樹脂製の靴底と金具を増やしたことで、片足300gが380gになってしまったという。

イチローは毎年改良を重ねる。2013年には靴底の樹脂をハチの巣状に、厚さも半分、金具を樹脂製にして2本減らした。その結果耐久性を保ちながら片足230gのスパイクにしている。「軽さ」を追求したスパイクは5~6試合で使えなくなったという。イチローは1年間で30~40のスパイクを履き潰していたことになる。デザインは足首部分を覆うクオーターカットタイプ。私のレスリングシューズによく似ているのには驚いた。  

 イチロー展示ルーム【I-FAIN】(愛知県豊山町)に行ってほしい。イチローがオリックス時代からにこだわったスパイクの進化を見ることができる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?