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12. 歯医者を選ぶときに気を付けたこと

<あらすじ> 10年間虫歯を放置していた夫。ずっと避けていた歯医者なのに、突然「歯医者に行く」と言い出し、覚醒。
2本抜歯を経て、インプラントを目指すべく、歯茎の治療中。

夫を歯医者に行かせるべく、難しかったことの一つが歯医者さん選びだった。

雑誌やネットで探してみたり、知恵袋で聞いてみたりもした。

一口で言うと「評判の良い歯医者」だが、夫に続けて通ってもらうことを考えると「数年虫歯を放置してしまったことも受け入れて、痛くない治療をしてくれる歯医者」を探していた。

ワガママなのは重々承知だけど、仕方がない。
折角連れて行っても「やっぱり嫌だ」となると次はもう難しいだろうと想像できたからだ。

そのため、まずは私が実際に何軒か通院した。
「私も行ってみたけど良いところだよ。痛くなかったよ」と安心させるシナリオだ。

いくつか選んだ医院はそれぞれ市内でも虫歯/口腔外科治療で有名らしい歯科だった。先生もやはり優秀らしく、どこの待合室にも賞状が並ぶ。患者さんもそこそこ。実際、治療もスムーズで痛くなかった。

だけど
診療時間の予約ができない
 →夫の場合、予約がないと次の治療をサボるだろう…
虫歯を放置した患者さんに対して注意していた
 →患者さんのことを考えてのことなので先生は悪くないと思うが、もう夫は、怒られてまで行きたくないマインドになっていた
注意する声が待合室まで丸聞こえだった

以上の理由で、候補から外していった。
歯科医院が悪いのではなく、夫を通わせるには向いていないなと判断した。
そうやって1年ほどかけて、少しずつ歯医者を巡った。

歯医者を選んだポイント

・通いやすい場所にあるか
・予約が取れるか
→言い訳の定番:「行くの面倒」「待つのがイヤ」対策
・これからの事を前向きに考えてくれる先生か
・歯医者嫌いの気持ちを少しでも理解してくれるか

→歯医者で痛い思いをして行かなくなり、結果、虫歯を放置するパターンが多いと思う。そして勇気を振り絞って行っても、放置した事を怒られると、また歯医者から足が遠のく。放置するのが悪いのは重々承知上で、このような心理を汲んで、これからの治療を前向きに検討してくれる先生を探した。
・歯科衛生士/助手、受付に知り合いがいないか
→これは夫に言われて驚いたのだが、知り合いに口の中を見られるのは恥ずかしいとのこと。
まあ確かに分からなくもない。
よって、私は試しに通った歯医者で、不自然にならない程度で見渡しながら、さささっと顔をチェックしていた…。マスクもしているし、実際分からないんだけど。あとは、歯科医院のサイトを見て、スタッフの紹介や写真を載せている所は、そこで確認したりもした。

果報は寝て待った

こうして歯医者を選んでからも、特に夫に勧めることはしなかった。時々「歯医者に行ってくるね」と伝える程度。

そして、数ヶ月後、夫は突然「歯医者に行く」と言い出した。私は答える。
「通ってる歯医者があるけど、そこに行ってみる?」

(続く)

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