子宮に激痛が走る漫画【先生の白い嘘】
読むだけで子宮が痛くなりました。
ちなみに早藤とは登場人物です。
こちらの漫画は鳥飼茜先生の作品の中で一番すき。
「このマンガがすごい!オンナ編」2014に第9位を獲得した、
注目作家鳥飼茜の青年誌最新作。
原美鈴は24歳の高校教師。
生徒を教師の高みから観察する平穏な毎日は、友人・美奈子の婚約者、早藤の登場により揺らぎ始める。
二人の間に、いったい何があったのか?ーー男と女の間に横たわる性の不平等をえぐる問題作!----楽天ブックスより引用
圧倒的な画力に、セリフ、ボキャブラリーの多さに凡人の私は吸い込まれてしまいました。
なんども言いますが、この漫画...というか鳥飼先生の漫画の魅力は、
何と言っても絵の美さです。
よく、『絵が嫌いだから読む気になれない』という方いますがそんな方におすすめかも。
女性はそれで選ぶ方結構おられますよね。
まるでデッサン画集を見せられているようなそんな心地よさ。
そして同じ日本に住んでいるとは思えない知的な言葉の数々。
(自分の言葉の乏しさにがっかりしてます。表現が下手。)
前回紹介した【愛と呪い】より、ワントーン明るい漫画かな…。
そして何と言っても、主人公の信念のブレブレさと、矛盾に人間味を感じて、引き込まれていきました。
この世に蔓延る醜く、痛々しい感情、
妬みや嫉み、羨望を表現しながらストーリーが進行していきます。
そもそも、テーマが
【男女平等って誰が言ったよ全然そんなことねーよばかやろー!】
って主人公が思う漫画なんですが、
そんなこと言いながら、主人公の美鈴さん女としての快感求めてるじゃないっすかー。って突っ込みたくなるんですが、
その自分勝手さもなんだか愛おしくなっちゃうんですね。
女性アイデンティティの歪みを感じてしまう作品です。
性的描写が多いのですが、まったくやらしくない、えぐくないんです。
冒頭挿絵の「〇ね早藤!」に関しては、この作品を読んだアラサー女子の方はほぼ皆心の中で叫ぶでしょう(笑)
私は女としての自分が、男性よりも不平等と思ったことはないのですが、
(むしろ女は恵まれてんなーと思う)
腕力や身体能力では男性には敵わない。
だからといって女が男性に劣っているとは思いません。
しかし、会社員をしているときに、上に立つのはいつも男性だなーと思っていました。
そして、私自身の話ですが、体が『仕事一筋!』っていう機能性はないなーと感じていました。
女性の大半は仕事をしていても、家事と子育てを先頭にたってやらなきゃいけないんだから、そりゃーその間に男性に抜かれちゃうよなーと思ったり。
だから私は個人事業を選んだ。
...というわけではないですが(笑)
彼と住んでいて思いますが、お互いを補えばいいと思うんです。
私は料理が手早いけど運転が下手なんで彼にしてもらい、
虫が苦手な彼の代わりに私が退治したり。
そもそも男と女で補い合うためにこの世に生まれているのかもしれませんね。
というわけで(どういうわけ)
先生の白い嘘は、美しい絵と女性としてのアイデンティティの歪みを生々しく見せる注目作です☆
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