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書評・映画評など

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読んだ本や見た映画やドラマの中で、ぜひ語りたいものについて語っています。霞が関やお仕事に関係するものから、エンタメとして感動したものまで徒然に。
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#霞ヶ関

【書評①】お役所の掟-ぶっとび霞が関事情(その①)

今から約30年前の1995年、霞が関の人の日常を描いて、ベストセラーになった本があります。その本は日本の不思議なムラ社会を描いていると海外でも話題になり、英語、フランス語、ドイツ語にも翻訳されました。本の名前は「お役所の掟ーぶっ飛び霞が関事情」。 そして、この本の作者の名前は、宮本政於さん。厚生労働省の現役の医系技官だった方です。 この方の人生は、短く、そして波乱万丈でした。 1948年に生まれ、東大医学部卒業後、1975年に渡米。精神分析医としてアメリカで助教授として

【映画評】霞ヶ関の中の人から見たシン・ゴジラのリアリティ

霞ヶ関の中を知るいい教本として学生によくおススメするのが、映画「シン・ゴジ ラ」。今回、このブログを書く為に多分 5~6 回目の鑑賞をしましたが、見るたびに新しいメッセージを発見する、何度でも噛みしめられるいい映画だなあと思う。グダグダな面も描かれるけれど、最後は役人や政治家としての矜持、覚悟が描かれていて日本も捨てたもんじゃないなと思わせてくれる。 最初のブログのネタとして、シン・ゴジラの映画評をしてみたいと思います。※ネタバレもいくつかあると思うので閲覧注意です。 ま

【霞ヶ関を知る本の紹介)まるでプロジェクトXの世界!伝説の役人の自叙伝

夜遅くまで、霞ヶ関の中の人たちはいったいどんな仕事をしているんだろう?と皆さん不思議に思っているのではないですか。 今はネット社会になったので、twitterやブログで個人の見解を書く人もちらほらいるので、少し垣間見ることはできているかと思いますが、守秘義務もあって仕事の詳しい内容をお話しするのはなかなか難しいです。 そんな中、実は昔の霞ヶ関の官僚で、自らの人生を捧げた仕事について、赤裸々に個人名もあげて超具体的に書かれた本があるのです! その本の名前は 「私史 環境行

マツコとDJ松永の涙と一緒に泣いた話

マツコ会議 Creepy Nuts回が話題です。 マツコとDJ松永があるテーマで絶望と希望で号泣する神回で、全く違う世界に住む自分なのに、共感することが多すぎて私も涙が出てきました。 番組の中で、二人が感じていたのはテレビという公の場で発言する苦悩についてで、どこが一緒だ・・・と思ったかというと、「表現の自由」について。 以下、番組のやりとりの抜粋です。 R-指定の「出た時点で全部気をつけなアカン。一挙手一投足を誰か思いやる気遣いじゃなくて、これをやったら傷つける可能

【ドラマ・映画評】色々気になって集中できない!走る緊急救急室東京MER!

大好きな石田ゆり子さんが東京都知事で出演していて、友人から「なんかやな奴な感じで官僚が出てるよ」という情報をもらい、走る緊急救急室 東京MERの第1回を視聴してみました。 元々、医療職というのもあって、医療系ドラマは現実との違いが気になって、色々と荒探しや違和感を感じてしまうのであんまり見ないようにしているのですが、よし!と重い腰を上げて見ました(そこまで誰からも見てくれとは言われてませんが)。 医療ドラマでいつも気になるところは、心電図が症状とあってない…とか、心臓マッ