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村松さくらがアイドルになった日 #推し短歌

まずは短歌を。

不安でも笑顔を決めたきみだからあかるい波を作ってゆける

きらきらのピンクのサイリウムの波わたしは笑うあなたも笑う


村松さくらとは

村松さくらとはゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」に登場するアイドルです。いつもにこにこと明るく笑っている女の子です。

私はゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ」(通称デレステ)を数年前からやっているのですが、さくらのことは最初はそこまで気になる存在ではありませんでした。デレステにはなんと190名ものアイドルがいて特に人気がある子にはボイスがついています。ボイスがついている子は2023年6月時点で97名だそうです。
さくらは残念ながらボイスがついていない子で、ボイスがついている子に比べて目立っていないという状況です。そんなさくらを好きだ、推したい、と思うタイミングが私にはありました。それはデレステのアイドルコミュ、「村松さくらとのメモリアル4」を読んだときです。メモリアル4は村松さくらがアイドルになった日のことが描かれています。

以下、簡単に内容を書かせていただきます。実際のものはぜひ皆さんがプレイしてご覧ください。


村松さくらがアイドルになった日

デビュー日の控え室でさくらは浮かない顔をしてため息をついています。プロデューサー(プレイヤー)がどうしたのか聞くとさくらは前日の夜、落ち着かなくてネット掲示板を見てしまったことを話してくれます。すごく現代的ですよね。さくらは15歳の等身大の女の子なんです。掲示板にはさくらの同級生が「あの子(さくら)はニコニコしてるだけ」「ひとりじゃ何もできないやつ」と書いていて(酷い……)、さくらはそれを見て落ち込んでしまいます。書かれてる内容がひどくて落ち込んだだけじゃなくて書かれてる内容が事実だと思ったんですね。自分は周りに助けてもらってばかりでひとりじゃ何もできないと。そんなさくらに対してプロデューサーは「それでいいの?」「これからも助けてもらうの?」と問います。さくらは「……嫌、です」と答え、今までひとりで頑張ってきたことを思い返しますがやはり自信が持てずにいます。デビュー直前で不安でいっぱいなさくらに対してプロデューサーは言います。

「笑うんだ」。

さくらは「笑うのも……できません。ひとりで、不安で、怖くて……。ニコニコなんて、できませんよぉ……」と答えますが、プロデューサーは「それでも、笑うんだ」と言います。みんなのために笑うのがアイドルだ、それがアイドル村松さくらにできることだ、と。
いつもにこにこしてるさくらには「笑えない」と思ったときがあったんです。「不安で怖い」と感じていたんです。それでもプロデューサーの言葉を聞いて、「今日までの頑張りが助けてくれるよ」と励ましを受けて、笑おうと思ったんです。「きっと、わたし、うまく笑えません。かわいくない顔になると、思います……」。さくらの不安にプロデューサーは「それでいい」と言います。そう、それでいいんです。かわいくない顔でもいい、さくらが笑おうとすることが大事なんです。そして。

……わたし、いってきます。
みんなに助けてもらうだけじゃなくて、みんなに笑顔にしてもらうだけじゃなくて、みんなを笑顔にできるアイドルに、なりたいから。

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ 村松さくらとのメモリアル4

さくらは覚悟を決めます。笑顔を決意します。そしてラスト、ここからの4行のテキストは伝説です。全アイドル(190人!)のメモリアル4(デビューについての話)の中でも屈指のラストシーンだと思います。ぜひ、ぜひ皆さん、プレイしてご自身の目でご覧ください!


このメモリアル4を読むまではさくらに対してはいつもにこにこしてる子という印象でした。実際にさくらはいつもにこにこしています。けれどデビューの日は不安でいっぱいで笑えないとまで零し、それでも笑うことを自分で決めた強さを持った女の子だと知って私の推しになりました。


短歌について

不安でも笑顔を決めたきみだからあかるい波を作ってゆける

プロデューサー視点です。さくらは「ニューウェーブ」というユニットの一人なので「波」という言葉を入れました。あのとき、不安で怖くても笑顔でステージに出るさくらを見たプロデューサーはさくらの未来はあかるいと確信したのではないかと思います。

きらきらのピンクのサイリウムの波わたしは笑うあなたも笑う

さくら視点です。さくらはピンク大好きな女の子で「ニューウェーブ」というユニットの一人なので「ピンクのサイリウムの波」と客席(ファン)を表現しました。「わたし笑う」にさくらの決意の様子を込めました。「あなたも笑う」の「あなた」というのは客席のファンひとりひとりを見ている様子と、舞台袖でプロデューサーも笑ってくれているだろうと思ってる様子を込めました。


この記事を書くにあたってさくらのコミュをいろいろ読み返してさくらのことがますます好きになりました!
最後まで読んでいただきありがとうございました!

最後まで読んでいただきありがとうございました!皆さんの「スキ」や「サポート」が励みになります!よろしければ…!