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仕事もプライベートも「早起き」でうまく!

人生が変わる!早起きのメリット

そもそも、早起きにはどんなメリットがあるのでしょう。脳科学の研究などからも、朝起きてからの2、3時間は「脳のゴールデンタイム」と言われています。塚本氏も、「寝ている間に私たちの脳は整理整頓され、朝起きたときには整備されたグラウンドのようにきれいな状態になっています」と書いています。そのため朝は頭がフル回転しやすく、スピーディーに情報処理が進むので、仕事や勉強に集中しやすいのだとか。つまり、早起きのメリットとは、仕事でも勉強でも、やりたいことに効率的に取り組める、ということです。

また塚本氏は「早起きすると自信満々になれる」とも書いています。やることに追われてばかりで、「今日もやりたいことができなかった」「こんな生活でいいのか」と悩む方もいらっしゃるかもしれません。そんなふうに、自分に自信を失っている人こそ、ぜひ早起きにチャレンジしてみてください。朝早く起きるために時間を管理し、「1日をコントロールできている」という感覚を積み重ねることで、自分に自信を持てるようになる、と塚本氏はいいます。「自分はできる」と信じる気持ちがモチベーションアップに繋がり、パフォーマンスを高めることができるのです。

そして何より、早起きは人生を楽しむゆとりを作り出します。1日で最も頭の働きがいい時間に自分がやりたいことをやってみる。そうやってワクワクしながら1日をスタートできることこそ、早起きの「最大のメリット」だと塚本氏は書いています。

【POINT】

朝起きてから2、3時間は「脳のゴールデンタイム」。仕事も勉強も効率がアップするほか、自分に自信が持てる効果もある

無理なく続ける早起きのコツ

早起きを習慣にしている人とそうでない人がいますが、その違いは「ほんのわずか」だと塚本氏はいいます。「早起きしなくては」と強く意識するほど、つらさばかりが勝ってしまい、かえってモチベーションが低下してしまうそうです。早起きを続けたいなら、頑張ろうと意識しすぎないことが、まずは大切です。

次にポイントになるのは、動機・睡眠・リズムの3つです。まずは早起きが楽しいものだと思える動機をつくること。目的があれば、早起きはグンとスムーズになります。そして、目的の持ち方にもコツがあります。人が行動するときの動機は「快の追求」、あるいは「不快からの逃避」と言われていますが、目的を決めるときは「快の追求」をもとに考えると、モチベーションが高まるのだそうです。例えば「ジョギングしないと太っちゃうから早起きしよう」は不快からの逃避、「ジョギングしたいから早起きしよう」は快の追求です。早起きの目的には、自分がワクワクするような何かを設定しましょう。読書でも英会話でもヨガでも、自分がやってみたいと思えることであれば何でもかまいません。

動機ができたら、今度は気持ちのいい朝を迎える準備を進めましょう。ぐっすり眠れば、朝スッキリ目覚められるのです。ポイントは、眠りにつく前の夜の過ごし方です。いい眠りを得るためには、体内時間の調節に関係するメラトニンというホルモンの働きが重要なのですが、強い照明を浴び続けるとメラトニンの分泌が抑えられてしまいます。これを避けるため、寝る少し前には照明を暗くし、スマートフォンやテレビなどの強い光を浴びないようにしましょう。また寝る直前の食事やカフェインやアルコールの摂取、入浴も避けたいところです。「ぐっすり寝て、すっきりと目覚めるためにも、夜の時間にあまり自分に負担をかけないように意識してみてください」と塚本氏は勧めています。

そしてリズムです。何時に寝て、何時に起きるのか、リズムを固定することで早起きを続けられるようになります。どんなリズムが自分にとって最適か探るためには、就寝時間と起床時間を手帳などに記録するのがよいでしょう。自分がすっきり起きられる睡眠時間は何時間か、目標の時間に起きるためには何時にベッドに入ればいいのかが、把握できるようになります。慣れるまでは手帳を確認しながら、生活のリズムをつくっていきましょう。休日もできるだけ同じリズムで過ごしましょう。休みだからと寝だめをしてしまうと、せっかく整えた体内時計が狂ってしまうのです。


【POINT】

早起きのコツは動機・睡眠・リズム。早起きしたくなる目的を持ち、睡眠と生活リズムを意識すればスムーズに習慣化できる

朝時間の有効な使い方

ここからは、早起きして得られた朝時間を有効に使うコツをご紹介します。

脳が効率よく働く朝は、最小のエネルギーで生産性を高めることができる時間帯ですが、起きた直後は副交感神経が優位になっており、頭がぼんやりしています。日光を浴びたりシャワーを浴びるなどして、交感神経に切り替わるよう働きかけてみましょう。自分の心を満たすルーティンを起床後に持つことも大切です。とびきりおいしいコーヒーや紅茶を飲む、好きな音楽を聴くなど、自分の心にエンジンをかけてくれるルーティンをつくりましょう。すぐにエンジンがかからない人は、一度外に出て軽い運動をしてみてください。交感神経が優位になり、身体が活動モードになります。

起床後の2、3時間は集中力が高まるため、思考力を必要とするタスクに取り組むことをおすすめします。塚本氏は、朝に向いたタスクとして「まとまった時間が必要で集中力が求められる勉強や仕事」「苦手意識を持っており、もう一度チャレンジしてみたいもの」などを例に挙げています。また集中力を発揮するコツは、時間を区切ることです。短距離走を繰り返すようなイメージで、タスクごとに小さな締め切りをつくり、1つずつ取り組んでいくとより集中力が高まるといいます。

「早起きしてもやる気がでない」そんなときは無理に動こうとせず、やりたくなる環境に身を置くことを考えてみましょう。近所のカフェにでかけてみたり、早朝から営業しているジムに通うなど、環境を変えてみるのも一つの手です。あるいは、計画していた行動のハードルを低くし、簡単にできることから取り組んでいくといいでしょう。インスタグラムで「#早起き」のハッシュタグを検索するなどして、同じ目標や趣味を持つ人を見つけるのもお勧めです。誰かが頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうという気持ちになるからです。

ここまで、早起きのメリットやコツをご紹介してきましたが、早起きはあくまでスタートです。時間の使い方を見直し、ゆとりある生活を手に入れることで、新たなチャレンジや人生の楽しみを見つけることができるようになります。起きる時間をいつもより早めて、素敵な1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。


【POINT】

集中力が高まる朝は、思考力が必要なタスクにチャレンジを。集中できない時は無理せず、環境を変えるなどの工夫を

  • ※参考文献:『頭が冴える!毎日が充実する!スゴい早起き』(塚本亮著/すばる舎)2019年1月出版


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