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資源の世界地図

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 もともと日本には資源がないと言われているのに、ここにきて、さらに追い込まれそう。
 というのも、トランプ前大統領は温暖化はCO2のせいかどうかわからないと、パリ協定から脱退、その気がなかったようだけど、バイデン大統領は脱炭素による環境重視に政権のカジを切った。パリ協定にも参加する。
 著者飛田雅則は「米国の覇権に挑む中国は資源の獲得に積極的で、資源を外交の武器として使う姿勢を崩していません。日本は石油の調達では中東のリスクを考えればよかったのですが、脱炭素によって複合的な資源調達リスクに直面しうる」と言う。

 中国が自動車のEV化に傾倒するのは当然。中国には不思議と天然ガスや石油の資源が乏しい。ところが、EVやデジタル機器に必要なレアアースやレアメタルが相当量ある。著者飛田雅則が言うように、資源を外交の武器に使える時代に入るのだから。
 実際、尖閣諸島中国漁船衝突事件では、レアアースを日本に輸出しない措置をとり、資源を外交の武器に使ったことがある。

 それにしても、EV化やロボット化で欠かせないモーターの磁石などに使われるコバルトはアフリカのコンゴにかなりの埋蔵があるそうだけど、欧米は民主化されることを条件に資源の獲得(支援)をしてこなかった。ところが、中国は相手の国がどんな国だろうとお構いなしに金を貸す、取引をする。おかげでコバルトは中国の専売にすらなっている。
 別のところ『日本人が知らない世界の黒幕』で書いた「民主化→民営化→グローバル市場化」の裏をかかれた感じだ。
 結果的に欧米は指を咥えて見ていたわけだ。日本は・・・いつもどおり、なんもしてないね。

 その日本には実は都市鉱山がある。
 今回のオリンピックで不足した金銀銅メダル総計約5千個は「みんなのメダルプロジェクト」企画に参加した全国1,600超の自治体により回収された使用済み家電、携帯電話から取り出した貴金属、金属で作られたとか。
 日本人のもったいない精神が活きた例かも。
 その都市鉱山をすら狙って、中国人のリサイクル業者がスクラップを買いあさっているとか。

 にしても、本当に地球温暖化はCO2のせい?
 一説によれば、温暖化どころか氷河期に向かっていると言われている。
 そういえば、温暖化は、ロシアにとっては望ましい。なにせ北極海が冬でも凍らなくなれば、いつでもどこへでも海を渡れるようになる。しかも、北極の海底の資源も手に入れられる。すでに権利獲得に動いているらしい。
 ロシアも資源は天然ガスと石油があるけど、脱炭素になると困る国の一つ。

 東大にまで行けた人材がクイズに夢中になっているように見える(メディアのせい?)、その頭脳、レアアースなりレアメタルなりを作り出す方向に使えないものかね。
 そうした開発に必要な時間のかかる基礎学力育成に日本の政府ももっと支援できないもんかね。そうした人材も輸入すればいいと考えているようだけど、中国人だらけになりそう。中国人の貪欲さを日本人も少しは見習った方がいいのでは。

 まだ読んでいないけど、『「脱炭素」は嘘だらけ』(著者 杉山大志)でも『「CO2ゼロ」は中国の超限戦、気候非常事態はフェイクニュース、補助金に群がる企業がある』と言っている。

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