2021年以後の世界秩序―国際情勢を読む20のアングル―

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 これを読むと、著者(渡部恒雄:政界の黄門様と言われた渡部恒三の息子)は、やっぱりトランプ大統領(もう前?)の功罪のうち、罪の方が大きいと看破しています。

 結局、トランプ大統領は、政治家になれなかった、ビジネスマン、それもワンマン型の殻から抜け出すことができなかったということになります。

 米国内向きの利益優先を求めても、今の世の中はグローバリズムから脱することが不可能な状態で世界各国との調整が必要、つまり結局外交が大切。それには短期長期と広い視野が必要で、それは政治家の得意とするところ。
 トランプ大統領は、大票田と言われる福音派に迎合するあまり、イランをいたずらに敵視し、イスラエルの米国大使館をエルサレムに移したり、TPPを脱したりWHOを脱したり、挙句にTPPからも脱し、却って中国のアドバンテージを上げてしまったようで。
 結果として、米国内向きの利益を下げてしまった。どころか、コロナへの対応もミスって、とうとう、二期目は当選あたりまえと言われる大統領の職を一期で失ってしまいました。

 何かをやってくれそうな期待をさせたトランプ大統領、いろいろとしでかして舞台を降りることになりました。
 さて、バイデン新大統領は、どんな劇場にするのやら。

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