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救われたひと言

わたしの好きなシンガーソングライター半崎美子さんがパーソナリティを務めるラジオ番組が2本あって、そのどちらも日曜日に放送される。1本は早朝で、もう1本はお昼前。そのお昼前の番組を聴いていて、救われたというお話。

先週、母の日に放送された「ハンザキラジオ」で半崎美子さんは谷川俊太郎の詩を朗読してくださった。最初は、半崎さんらしいなと思いながら温かい気持ちで聴いていたのだが、次のひと言に涙が止まらなくなってしまった。

たとえいま母と不和でも
卑下することはない
あなたはあなたを生きている

谷川俊太郎「自分を贈る」

私は、母とそんなに仲が良くない。母の日に贈り物をしようと思わない。あまり口もききたくないと思っている。

それでも母に産んでもらって良かったとは思う。

親孝行をしなきゃいけないと頭では分かっていても、そうする気持ちになれなかった。そんな自分がイヤだった。母の日に妹たちから届く花を見て、いつも不愉快な気持ちになっていた。

でも、このひと言で救われた。大切なことを思い出させてくれた。わたしはわたしらしく生きる、それがわたしにできる親孝行なんだと。


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