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人間関係論としてのセフレ論

屋台の二代目さんがセフレ論の感想をnoteに書いてくださった。

普通こういう恋愛話というものはどこかフィクションというか、話を盛っている箇所があるものだが、監督の話にはそれがほとんどない。

確かにまったく盛ってないです。臨場感が命と思ってるので。

本書を読み進めるうちにこれは男女の恋愛関係だけじゃない話なんじゃないか?と思うように感じてきた。それが、セフレとは「力関係の強弱がついた人間関係」の一種ではないか? ということである。

これは第1章のセフレ論では焦点を当てなかったテーマですが、こういうふうに人間関係を読み取る視点はセフレ論を広げていく上で参考になりました。この「力関係の強弱」というのは格上とか格下という意識で実は人間関係に大きく影響を与えていると思います。

第2章の鳥居論については、ご指摘通り「ただ射精するのではなく、普段よりも一段上の快感を伴った射精」について議論しています。イチロー選手の「ほぼイキかけました」のコメントについては、ゾーンに分け入っていく感覚が似ているかもしれません。

私は女性も高い集中力に入ることができれば『鳥居をくぐる』ことが可能なのではないか?という意見です。

本書では貴宮がソナー論を取り上げていますが、絶頂感の把握の仕方が男女差がありますね。高い集中力というのは先鋭化、先端化していくイメージです。

第3章の町作り論は鳥居論よりはわかりやすいと思いますが、「私がイメージしたのは二人の思い出やエピソードを収めていったアルバム作り」という屋台の二代目さんの言葉通りです。作り手においてはそれが性的であればあるほど、エネルギーになります。これはAVの話ではなく、アート全般についてです。

本書はセフレ論ではありますが、自分の人間関係を見つめ直すという意味合いでもあり、監督の得意分野である男女の人間関係を中心に深いところまで議論した本であるように感じました。

読み手によって、どこまでも深く沼ってしまう本です。
本書全体を熟読してくださり、これから読まれる方へのガイドにもなる記事です。
ありがとうございます。
競馬の方も宜しくお願い致します。


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