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最後の証人 柚月裕子

あらすじ

元検察官の佐方貞人はあるきっかけで検察を辞め、刑事事件専門の弁護士として活動している。今回担当するのは、殺人事件の被疑者の弁護で、物的証拠も状況証拠も彼が犯人とされているが本人は殺人を完全否定している。公判前整理手続きの時点でもまだ、勝算は見えなかったがそのまま裁判が始まったが…。佐方貞人シリーズの第1弾。


ここからネタバレ含む感想

物語は語り手が入れ替わりながら進んでいく。ベースは、殺人事件の被疑者裁判だが、幕間にある少年が死亡した交通事故に関する両親の苦悩が差しはさまれている。この殺人事件と交通事故がどのようにかかわってくるのか。証言で、殺害された女性については、悪い話がいろいろ出てくる。公判が進んでいくが検察側に有利に進んでいて、被疑者側はどんどん不利になっていく。佐方が待っていたのは、最後の証人、後半終わりまで読んで初めてタイトルの意味を考えることになった。
結構、読んでいて心にズッシリくるような重いお話なので心の余裕があるときに読むといいのかなと思いました。世の中の理不尽なことに全振りしていることが重く圧し掛かってくるような物語でした。
果たして事件関係者は救われたのか?考えさせられる物語でした。

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