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濱地健三郎の幽たる事件簿 有栖川有栖

あらすじ

心霊探偵シリーズの第2弾、短編7話構成です。
心霊探偵濱地健三郎と助手志摩ユリエのコンビが心霊がらみの事件に挑む。有楽町駅を通過するときにホームに佇む少年が気になった依頼人は、ふと耳にした電話番号に電話をかけ、謎解きを依頼する。

ここからネタバレ含む感想

心霊現象半分(もうちょっと多いかな)、推理半分のちょっとホラーな探偵ものです。こちらを先に読んでも十分楽しめます。
語りが助手のユリエで、探偵の濱地が年齢不詳のなかなか考えていることが読めないなんとなく生活感のない人なのでその辺りが物語のバランスをよくとっているように思います。今回は、生霊、行方不明の姉の所在、話の長い依頼人、死んだ兄にとりつかれている弟、幽体離脱、幽霊、得体のしれない怪物…となかなかバラエティに富んだ内容でした。
個人的には、最後の「それは叫ぶ」が一番怖かったです。今までは幽霊または生霊という感じだったのですがそれ以外の何か…もっと邪悪な者の存在を匂わせる感じのお話だったのでこれからもいろいろ登場するのかな…と。探偵濱地が珍しく全力出した…いや、これでも半分とかなのかな…なんだか得体の知れない底力があるらしいことがわかりました。それから、ユリエの霊力も徐々に上がっているような気もするのですが…こちらも今後が気になるところです。
探偵は私生活は謎に満ちていて、仕事はときどき依頼が入る程度だがそれなりに経営は軌道に乗っているらしい…という感じなので、何か裏設定でもあるのかな…と考えないでもないですがまだまだ続くようなのでいろいろわかってくるのかな…。語呂合わせのよい電話番号が随所に出ていたのでこちらの番号も気になりました。紹介ではなく、必要な人の耳に何となく残っている…というのもなにか不思議な力を感じます。

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