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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

二百十番館にようこそ 加納朋子

あらすじ

大学卒業後、就活がうまくいかずニートとなった俺は、突然あったこともない伯父からの遺産で離島の不動産を受け継いだ。両親に勧められて出かけて行った現地でなんと両親から絶縁宣言され一人この離島の不動産である研修センターで暮らすことになる…。

ここからネタバレ含む感想

リアルはニート、ネットの世界ではESゲームでそこそこ有名な古参ユーザの刹那(ハンドルネーム)は、研修センターに捨てられた身で何とか生活するべく住人を募るそこへ応募してきたのがヒロ(T大出身のニート)、BJ(元医者)、サトシ(大学中退)が次々とやってきて共同生活を始める。
離島にいるのは年寄りばかりだが、人は暖かい。そんな環境で、少しずつリアルでも充実した生活を送るようになってくる。
ミステリー要素はあまりないのですが、島の人と研修センター住まいニートたちがいい関係を築いていく様子が丁寧に書かれていてよいです。ニートもそれぞれそれまでの背景がありなんでニート?からこいつ大丈夫か?のレベルまで人それぞれ個性がよく出ています。あまり収入源のない島でどうやって生活費を稼ぐか、どうやって食費を浮かすかとかなかなかリアルな感じで表現されています。
最後は、ちょっと出来過ぎか…と思うような大団円なのですがまぁそれもフィクションぽい感じが良いような気がします。
続編もありそうな感じですが、1作で終わりかな。この中に出てきたオンラインゲームのモデルが気になりますが、ドラクエ辺りなのかな…リアルにここまで作りこまれているゲームがあればちょっとプレイしてみたい気がします。

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