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蜂蜜と遠雷 恩田陸

あらすじ

芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に、4人のピアニストの物語。4人の背景はいろいろで、小さい頃から天才ピアニストともてはやされたが母の死をきっかけにピアノを辞めてしまった栄伝亜夜、亡くなった世界的に有名なピアノ講師の推薦状を携えている風間塵、楽器店で働きながら参加するサラリーマンの高島明石、ジュリアード音楽院に通いこれから世界に向けて出ていくマサル・カルロス・レヴィ・アナトール。
予選から本選までの模様を描いた物語です。
本屋大賞と直木賞のW受賞という作品で、映画化もされています。

ここからネタバレ含む感想

久しぶりの音楽もので内容のボリュームもあり面白かったです。
4人の中でも栄伝亜夜が話の中心になり、栄伝の覚醒と成長の様子がとても丁寧に描かれています。この栄伝の才能は誰もが注目しているようで、ピアノを始めるきっかけを与えてもらったマサルやサラリーマンの明石は彼女の中に最初からすごい素質を見出しているような描写がたくさん出てきました。
それから、天才少年の風間塵、こちらは審査員泣かせのようで、巨匠の推薦状が無ければここまで残れなかったけれど、巨匠の思惑がなにかをひたすら考え続ける審査員たちの心情がリアルに描かれていました。
漫画ののだめカンタービレもそうですが、音楽の表現と相性がいいなぁと感じました。本当に、コンサートに行ってみたくなるし、最近は、You tubeもあるのでお話の中で出てきた曲で興味のあるものを調べるとすぐに聴くことができるのがいい時代だなと思いました。でも、聴くとやっぱりコンクールに出てくる曲は難曲ぞろいだなぁ…と思いました。ピアノコンチェルトも生で聞きたくなりましたがなかなか機会がないんですよね…。
スピンオフ作品も出ているのでこちらも読んでみたいです。
時間のある時に、どっぷりつかりながら、できれば、BGM も用意して読むのにお勧めです。

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